イラン、原子力問題で駆け引き(Milliyet紙)
2005年08月03日付 Milliyet 紙

イランは、ウラン転換作業を再開すると発表した。国際社会からの圧力に対して「決定を撤回することはない」と発言。しかし再開は2日間延期された。

イランが前日発表した、イスファハンでの核開発の再開は、昨日1日EU加盟国との間で外交的な“隅取り合戦”を引き起こした。EUとアメリカはこの件を国連安全保障理事会に提訴すると圧力をかけると、イランは戦略的に行動し、(ウラン転換施設の)稼動を必要な準備が整った後、2日後に開始すると発表した。
イラン国家安全保障最高評議会(UYGK)のアリ・アガムハメディ報道官は、昨晩行った会見で、EU加盟国が核プロジェクトの停止と引き換えにイランに与える経済的、政治的推奨パッケージの提示のために設けられた期間を過ぎた場合には、イスファハン近郊のウラン転換施設を再稼動させると発表した。
アメリカはこの発表後、イランが核施設の稼動を再開させる場合、ヨーロッパの同盟国とともにイランを国連安全保障理事会に提訴すると表明した。フランスのフィリップ・ドゥスト=ブラジ外相は、イランが核開発の再開を断念しなかった場合、大きな国際的な危機が生じると話す一方、同国のドミニク・ドビルパン首相も、イランが交わした約束を守らない場合、この件を国連安全保障理事会に持ち込むと述べた。
イランと核問題で会談した3つのEU加盟国、すなわちイギリス、フランス、ドイツと、ハビエル・ソラナEU安全保障政策上級代表がUYGKのハサン・ローハニ総書記に送った手紙の中で、イランが核開発を再開した場合には、これらの国との交渉は打ち切られると警告した。
EUとアメリカの行ったこの脅しともとれる発表の後、国際原子力機関のムハメッド・エルバラダイ事務局長の要請に従ってイランは、イスファハンの核施設稼動再開を2日間延期することを明らかにした。UYGKのアガムハメディ報道官は、イスファハンの核施設の稼動を再開する決定は「撤回できないもの」と述べた。

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( 翻訳者:藤巻晋也 )
( 記事ID:571 )