PKKに拉致された保安隊員、約3週間振りに解放(Milliyet紙)
2005年08月05日付 Milliyet 紙

PKKは7月11日にトゥンジェリで拉致した保安隊員のジョシュクン・クランディを昨晩、人権協会(IHD)代表団に引き渡した。クランディ隊員の解放を聞いた家族の喜びを、トラブゾンの全住民が分かち合った。

PKKのテロリストは、トゥンジェリ-エルズィンジャン間の国道を封鎖し拉致したトラブゾン出身の保安隊員ジョシュクン・クランディを24日後の昨晩、解放した。トゥンジェリの中心郡に属するギュレチ村近郊に向かった人権協会(IHD)の代表者グループが、クランディ隊員の身柄をPKKから引き渡され、トゥンジェリへ送った。
テロリストは7月11日の晩、ピュリュミュル近郊のザーゲ付近の国道で、60台の車を停止させ、アドゥヤマンに駐留する部隊からトラブゾンの家族のもとへ帰省中だったクランディ隊員を拉致した。救出作戦が開始される一方、事件は世間の注目を集めた。
クランディ隊員の身柄引き受けのために組織されたIHDの代表団は、数日前にトゥンジェリへ入った。IHDディヤルバクル支部のセラハッティン・デミルタシュ支部長やIHDのメフディ・ペリンチェキ副会長、歌手のフェルハット・トゥンチを含むグループは、昨晩秘密裏にトゥンジェリを離れた。ギュレチ村近郊へやって来たIHD代表団は、PKKたちと約束した場所で18時30分ごろにクランディ隊員の身柄を確保した。身柄は村の保安隊部隊に渡され、トゥンジェリ県の保安隊司令本部付属の部隊によってトゥンジェリに搬送された。

■ROJテレビへ出演させられる

テロリストは、クランディ隊員を解放する10分前に、国外から親PKKの放送を行うROJテレビのニュース速報に電話で出演させ、組織のプロパガンダを広めさせようと画策した。テレビのアナウンサーは、武装したPKKメンバーの圧力下にあるクランディ隊員に対し「拷問を受けていますか?」「首相官邸と参謀本部に作戦を停止する呼びかけがなされましたが、これをどう思いますか?」などと質問した。圧力下にあるクランディ隊員は、質問に短くかつPKKの反発を受けないような返事をせざるを得なかった。

■疲れ果てる

拉致されたときに着ていた服で発見され、非常に疲労しきった様子のクランディ隊員は、何が起こったのかよく分からないと述べた。クランディ隊員は、自分を拉致したのは20~40歳のグループであり、草原にある空き地で寝泊りしたと説明し、生活は不安で一杯だったと語った。さらに「捕まっていた間は同じ場所に留まらず、常に歩いていた。毎晩移動し、日中は露営した。どんな理由で自分を拉致したのかは教えてくれなかった」と述べた。また、テロリストたちは自分を丁寧に扱ったとも話した。

■うれし涙

クランディ隊員が解放されたというニュースを受けて、(彼の故郷である)トラブゾンのアクチャーバット郡は大きな喜びに包まれた。CNNトルコの生放送でクランディ隊員の声を聞いた妹のチーデムと祖父ヒュセインは気絶し、母ナギハンは涙を抑えることができなかった。父イルハンも生涯で最もうれしいことだったと述べた。家には親族や近所の人々が駆けつける一方、コンボイが結成されて郡内を一周した。

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:589 )