カザフ産原油輸送にBTCパイプライン使用の見込み(Radikal紙)
2005年08月19日付 Radikal紙

カザフスタンは2010年には1億トンに達すると見込まれる産出原油の30%をバクー-トビリシ-ジェイハン石油パイプライン(BTCパイプライン)を通じて西側市場に供給する予定。このことは、BTCパイプラインの能力と、同パイプラインの「経済性」を保証することになるだろう。

デニズ・ゼイレキ

アンカラ発

計画の遅れから鬱々とした日々を送ってきたバクー-トビリシ-ジェイハン石油パイプライン・コンソーシアムに吉報が届いた。カザフスタンからだ。カザフスタンは2010年には1億トンに達すると見込まれる産出原油の20-30%をバクー-トビリシ-ジェイハン石油パイプライン(BTCパイプライン)を通じて西側市場に供給する予定だ。このことは、最大輸送能力5000万トンのBTCパイプラインの活用のためにも、同パイプラインが「経済性を備えた」パイプラインたるためにも意義深いものだ。
アゼルバイジャンとBTCプロジェクトのブラント所有・運営各社は、カザフスタン側と長期にわたってカザフ産原油のBTCパイプライン利用について交渉を行っていた。交渉は2ヶ月前に新たな一歩を踏み出し、技術的な細部についての協議が開始されていた。

■ロシアによる妨害があった
双方は2005年4月時点でカスピ海のカザフスタン沿岸からバクーへと至るタンカーを基幹としたパイプラインシステムの建設に関して基本合意に達していた。5月25日にサンガチャル・ターミナルで行われたBTCパイプライン初稼動式典以前に双方が文書に署名すると見られていた。しかし、カスピ海における石油産業管理においていまだ「発言の主」であることを示そうとするロシアはカスピ海の帰属といった問題を示してカザフスタンに圧力をかけたのだ。ロシアの圧力によって、カザフスタンは、基本的な原則において合意に達していながら、署名できずにいたのである。

■カザフスタンの閣僚明かす
カザフスタンが後退の様子を見せるや、アメリカと、カザフで石油掘削に携わり、BTCプロジェクトでもプラントの所有主である各社は対応を加速させた。それまでアゼルバイジャン政府とカザフスタンの通商関係は停滞していた。トルコとグルジアはパイプラインの通過国としてアゼルバイジャンの尽力に満足感を表明していた。そこでアゼルバイジャン、カザフ両国会談の席で署名の段階へと至ったのである。カスピアン・インヴェスター誌にヴラジーミル・ソジョルというペンネームで掲載された論文で、会談に出席したカザフスタンのエネルギー・鉱物資源相ヴラジーミル・シコルニク氏は、同会談がカザフ産石油をBTCパイプラインに接続して輸送することで合意した旨を明らかにした。同問題に関する外交文書が準備され、署名がなされ、短期間のうちに調印されるだろうとも語った。遅れながらも多大な工費を投じて完成したBTCパイプラインが「経済性」を備えるためには年間5,000万トンの石油を輸送する必要がある。ところが、カスピ海プロジェクトのみでは予定通りでもこの要件の半分近くを満たすのみであった。合意の内容は、カザフスタンが2010年までは年間2,000万トン、2015年以降は年間3,000万トンの石油をBTCパイプラインに供給する、というもの。この合意のおかげでBTCパイプラインはその能力を最大限に生かして稼動することになるだろう。カザフスタンが交渉に応じた最大の理由は、同国の石油生産量が2010年には年間1億トンに達することである。この量は、現在カザフスタンのテンギズからロシアの黒海沿岸のノヴォロシースクの港へと輸送されている量の5倍である。カザフスタン石油生産にかかわるAgip/ENI(イタリア)、Total(フランス)、ConocoPhillips(アメリカ)、Inpex(日本)の各社がBTCパイプライン・コンソーシアムにも参加していること、そしてテンギズでの石油生産に重要な役割を果たしているChevronTexaco社がUnocalを買収してこのコンソーシアムに加わること、これらはいずれも、BTCプロジェクトにとって見れば重要なアドバンテージであると目されている。

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(翻訳者:長岡大輔)
(記事ID:726)