アフマディーネジャード大統領の国連演説 ハムシャフリー紙
2005年09月17日付 Hamshahri 紙

2005年9月17日付ハムシャフリー紙政治面

【イラン学生通信(ISNA)】イラン大統領は火曜日、国連加盟各国首脳を前に国連改革についての自らの見解や、核に関する新たなアプローチ及び提案を発表するべく、テヘランからニューヨークへ発った。

 マフムード・アフマディーネジャード大統領は、水曜日の夜、国連改革の問題に焦点を当てた国連演説の第一部において、同問題に対するイランの見解を表明した。また同大統領はこの会議とは別に、他の参加国の首脳や使節団高官、そしてコフィ・アナン国連事務総長と、イランの核問題や地域の重要問題について会談・協議を行った。以下に続く文章は、大統領の演説の内容、及び他国政府関係者との会談の模様について記したものである。マフムード・アフマディーネジャード大統領は、水曜日、テヘラン時間で夜中の12時に国連総会において、初の演説を行った。

 国連総会において大統領が初めて行った5分間の演説内容は、以下の通り。

 慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において
(アラビア語での挨拶)

 正義を天地創造の基礎とし、また人間界に秩序と善をもたらすために授け、善きことのために互いに協力し、悪意や悪しき願望、敵意から遠ざけるよう人間に呼びかけ、モーセ、イエス、ムハンマド・ブン・アブドゥッラー(彼に神の祝福あれ)のような偉大なる預言者、そして世界のすべての善徳、敬虔、善志なる人々を、正義の確立と人間の進歩・向上のために立ち上がるよう導かれた神の御名において。

 各国首脳の皆様。まず最初に、国連事務総長殿に深甚なる感謝の意を伝えたいと思います。また助け合いを旨とする方々、各国の首脳や代表団の方々とともに、この場に参加できたことを喜ばしく思います。そしてイラクのカーゼマインやハリケーン・カトリーナの悲しむべき惨事に哀悼の意を表し、被害に遭われた方々やそのご遺族の方々に、ご同情申し上げます。

 国連は、世界の平和と安定を実現することを目的に、各国政府・国民が依拠し、希望をもち、参加する場であり、また対話と相互理解、協力を推し進めるための基礎であらねばなりません。そのためには、以下のアプローチが必要であります。

1.国連は正義が支配する場でなければならず、またそこでは、国連憲章に基づき、すべて加盟国が平等な権利を享受しなければならない。より大きな力、より多くの富を有している国が、より多くの権利を享受するというようなことがあってはならない。

2.民主主義(デモクラシー)と倫理の二つの原則こそ、国連のあらゆる側面・支柱を支配するものでなければならない。そして国連は、この二つの原則が支配する場として、完璧な範例を示すものであらねばならない。

3.国連は、国際社会において正義を拡大し深める、という義務を背負っている。

4.〔国連の〕ホスト国〔アメリカのこと〕は、他の加盟国に対して特別な権限を有してはならない。国連へのアクセスは、全加盟国にとって容易でなければならない。〔注:アフマディーネジャード大統領が国連総会に出席する際、アメリカ政府が一時同大統領に対するビザの発給を渋っていたこと、また国連総会と並行して行われる各国国会議長会議への出席を予定していたハッダード=アーデル国会議長に対して、ビザ発給が遅れたこと(ハッダード=アーデル国会議長はこれに抗議して、結局会議への出席をキャンセルした)などが背景にある〕

〔後略〕

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:923 )