Murat Yetkin コラム「テロの専門家から見たPKKは?」(Radikal紙)
2005年09月20日付 Radikal 紙

(略)昨日議会で話し合いが行われている間、トルコのテロとの闘いに関して最も名前の通っている人物たちと話をすることができた。彼らの名前と、現在も所属している組織名を書かないことを求めた上で、情報と意見を交換した。その内容は以下のように要約することができる。

◇PKK(クルド労働者党)は経済的な寿命を終えている。山岳には今や活動的な戦闘はできない年齢かあるいは非常に若い活動家しかいない。新しい活動家を山に連れて行くことができないのだ。彼らの支持者たちも自分の子供を山へは送り出さない。遠くから爆弾を爆破させるというようなリスクの小さい、それでも反響は大きい活動に方向転換して、力を持ち続けているという体裁を保つことで支持基盤を確保しようとしている。

◇その流れにおいて集団を行動に移させる力は昔とは比べものにならない。最も近い例では今月4日に、終身刑になったPKKのリーダー・オジャランのために支持者らが暴動を起こした事件が挙げられる。報道では何十万人もの支持者が集まるとされていたが、政府の情報機関により予想された数字は3万5千だった。実際に動員できたのは3800人で、道路に出て暴動に参加したのは3500人だった。死体に集まる群衆は効果的な絵になり緊張を高めるが実際の状況を反映してはいない。

◇思想的な意味でもPKKの寿命は尽きている。PKKは当初マルクス主義の組織として成立した。次第に国民国家主義的な傾向になり、今では民族主義、人種主義に至っている。加えて世界の情勢も変わった。アルカイダのような組織が登場したことで西洋の国々ではテロリズムに、つまり政治的目的のために武力に訴えるということに対して以前より敏感になっている。もはや昔のような寛容さは見られない。たとえいくつかの西洋諸国で支援を得られたとしてもその支援は日々減っていき、孤立してきている。

◇最近のPKKの活動にはひとつの目的があるように見える。オジャランは終身刑になったという現実を受け入れずにトルコとEUに関わらず自身に未来を模索している。「私の組織をただひとつの文で消すことはできない」とかんしゃくを起こすことで存在を示し、交渉のチャンスを掴む試みをしている。このような動きに対して国家レベルで、また国際的な協力を高め闘うことで最後の波を無力にすることができる。

議会がPKKについて話している間に専門家たちの最近の見解はこのようになっている。


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( 翻訳者:加賀谷 ゆみ )
( 記事ID:908 )