トルコ・EUトロイカ外相会合でギュル外相、友好的雰囲気に満足(Radikal紙)
2006年10月18日付 Radikal 紙

 アブドゥッラー・ギュル外相は、「今回トルコとEUは、初めてパートナーらしい会合を持った」と語った。ギュル外相は、一昨日 (16日)の EUトロイカとの会合後、アンカラへ戻る飛行機の機内で新聞記者らと会見を行った。

 ギュル外相は、「今回の会合はそれ以前の会合と異なる雰囲気の中で行われた。以前の会合は、まるで喧嘩でもしているような険悪なものであった。今回は、最も友好的な会合のうちの一つであった。トルコ、EU、両者ともそう感じている。初めてトルコとEUはパートナーらしく、互いを尊重しあい、会合を持った。差異はあるにしても、今回初めて互いの意見に注意ぶかく耳を傾けようとするパートナーとして集まったのだ。トルコのEU加盟プロセスにおける状況は、いかなる場合も‘列車事故’などとみなしてはならない。我々はリアリストであらねばならない。まだ難題はある。しかし重要なのは、それらに対してどのような姿勢で働きかけるかだ。率直にか、それとも悪意をもってか。私は今回、率直な姿勢を感じた」と語った。

■前進はトルコの国益にそって
上記以外の点で、ギュル外相が述べた内容は以下の通り。

<選挙とEUプロセス>
 トルコで今後行われる二つの選挙が、EUプロセスに否定的な影響を与えることはない。トルコの政治家、作家、思想家は、彼らの才能を大統領選挙の議論に浪費するべきではない。でなければ、トルコそしてトルコ国民に対して遺憾な結果となる。それは過去の歴史、また歴史が教える教訓からも明らかである。我々がEUプロセスに向けてあらゆるステップを踏み出すのは、それがトルコの国益にかなうものだからだ。トルコ国民の利益に沿って物事を選択しようとしているのに、なぜ選択を恐れるのか?

<第301 条>〔注1〕
 フランスが第301条問題についてとった行動が、トルコにとって吉と出るか凶と出るか、他国がどう考えていようと知りえないことだ。しかし私は断固としてそんな考え方はしない。つまり他国が行ったことと同じことをしよう、と考えるのは間違っている。第301条修正問題では施行の状況を考慮し、改正する必要があれば改正するだろう。どれくらいの期間施行を保留するかは分からない。

<キプロス問題>
 フィンランドの提案に対し、トルコは建設的に対応している。先方も建設的に対応するかどうか様子を見よう。キプロスに関する包括的解決は国連で実現されるだろう。EUの努力は、いくつかの問題を乗り越えるために必要な一歩である。

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〔注1〕刑法301条にはトルコ国家を侮辱する行為に対する処罰が定められている(「国家侮辱罪」)。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:3725 )