EU拡大担当オッリ・レーン訪土 (Radikal紙)
2006年10月02日付 Radikal 紙

欧州議会のEU拡大担当委員であるオッリ・レーン氏は、トルコ・EU関係における重要課題3点について話し合うため、2日(今日)アンカラを訪れる。
レーン氏が提示する課題のうちひとつは、昨今の発言で問題視されている、政治に口出しする軍部の問題となるだろう。

11月8日に公表される予定の加盟交渉進捗レポートにおいても、これまで達成してきたことではなくまだ手つかずの問題に言及されると見込まれている。
外交筋によると、レーン氏が出すと考えられている三つの重要なメッセージは以下のとおり。

・民主化と表現の自由の問題で、懸念すべき動向がみられる。憲法第301条は廃止されるべきである。また宗教財団関連法案は、少数民族運営の宗教財団の期待に応えておらず、この状態で施行されてはならない。

・政治に対する軍部の影響力が再び感じられるようになってきた。軍部が民政の管理下に置かれることは、EU加盟に絶対必要な条件である。

・キプロス問題に関しては、EU議長国の提案をはじめ問題解決に向けた連携を望む。開港し、関税同盟に関する追加議定書を通常の手順で国会承認することを望む。

レーン氏は3日(明日)始まるアンカラ訪問で、トルコ労働組合連盟が企画した「欧州社会モデルと労働者組合の権利」という会議にも出席する。ここで講演予定のレーン氏は、障害があるままで国会を通過した欧州社会権憲章について批判する見込みだ。この会議の後、ビュレント・アルンチ大国民議会議長とトルコ・EU協調委員会のヤシャル・ヤクシュ委員長を表敬訪問する。火曜日、レーン氏は最も重要な会談を憲法第301条の改変を許さないジェミル・チチェキ法務大臣と行う。水曜日には、トルコ大国民議会の外交委員会委員長であるメフメト・デュルゲル氏と、そしてこれから始まる交渉の枠組みのなかでギュル外相、アリ・ババジャン氏、そしてエルドアン首相と会談する予定だ。

EUは、トルコの加盟交渉進捗レポートの公表を11月8日に延期した。レーン氏の訪問はこの点でも重要なものである。軍部の動向について意見を述べた在トルコEU代表部のハンス・ヨルク・クレッチマー氏に対する軍上層部の反応は、ブリュッセルでも記録されている。アンカラの舞台裏では、レーン氏が何も得るものもなく帰国し、進捗レポートに悪影響を及ぼすだろうとささやかれている。


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( 翻訳者:堀ノ内 夏子 )
( 記事ID:3622 )