アメリカ、イラン民間航空機部品の禁輸を一部解除か ハムシャフリー紙
2006年10月05日付 Hamshahri 紙

2006年10月5日付ハムシャフリー紙

【経済部:アリー・エブラーヒーミー】カナダのモントリオール市で1384年エスファンド月29日(西暦2006/3/20)から今年のファルヴァルディーン月3日(2006/3/23)にかけて開催された国際民間航空機関(ICAO)の会議をうけて、イラン航空のサイード・ホサーミー専務取締役は、ハムシャフリー紙のインタビューに対してイランの航空機に関わる経済制裁の一部解除の可能性にむけた努力について述べた。

BBCの報道によると米国務省は火曜日声明を発表し、米財務省にイランのエアバス旅客機部品の供給に必要な許可を出すよう要請したと述べた。この措置は米国連邦航空局(FAA)がイランが保有するエアバス社製旅客機エンジンの早急な補修を要請したことを受けて実施される。

上記報道によると米財務省は、アメリカの航空機関連企業一社に対し、イラン航空が保有するエアバス航空機の一部を補修するための部品と技術情報の輸出に必要な許可を与えるよう勧告された。しかし、イランへ直接輸出されることはないと見られ、補修は第3国で行われる。

●制裁解除は当然だ
イランの道路運輸相は、この問題について、アメリカによるイランの航空輸送産業への経済制裁は誤った行動だったとして、イランの旅客機部品供給に対する米国の許可は当然のことだと確信していると述べた。

●制裁解除を阻害する要因の排除に向けた対策
一方でイラン民間航空機関代表はエアバス航空機エンジンの補修に関する最近の米国の措置を肯定的に評価しつつ、米国務省が財務省へ要請した許可はトルコから購入したエアバスA310の6機だけだとしても、こうした許可が出されることはICAOの会議での努力の結果であると述べた。

また同機関代表は、さらに次のように発言している。「イランで運行しているエアバスの数は注目に値するほどである。残りのエアバス機を補修する許可が出されるよう希望している。またこの許可に伴い航空機のエンジンは補修のため、ドイツ、英国、フランスの3国のうち1国に送られるだろう。たとえこの問題について現在までのところアメリカの政府関係者から公式な発表が示されていないとしても。

●現時点では公式発表はなし
一方、イラン航空のホサーミー専務取締役は、報道陣の質問に答えて次のように述べた。「たとえエアバス機エンジン補修に対する制裁の解除について、現時点で公式な情報が得られておらず数日後まで待たなくてはいけないとしても、イランの航空産業の責任者らは以前からIATA(国際航空運送協会)とICAOとの交渉の枠組みの中で、これらの制裁解除のために強い働きかけを行ってきた。

同専務取締役は、この経済制裁解除を示す証拠がいまだ得られないことに言及し次のように述べた。「今まで部品供給における制裁のより大きな圧力を目にしてきた。いま主張されていることは、大半が政治な問題と目的を追求したものであり、交渉の当事者らが圧力を一層強くし、ほとんど協力することができないと表明している。」

さらに彼は、以下のように発言した。「イラン国内の僅か6機のエアバスには、それほど部品供給の問題はないが、世界中でエアバスA310のエンジンの数は少なく、他のケースに関しても、現在問題解決を図っている最中である。」

「また、エアバス航空機自体は禁輸措置の対象ではなく、この航空機のエンジンがアメリカ製であるという点に注意しなければならない。たとえ他の航空機製造会社が禁輸の規定を実行したとしても、航空機のエンジンと機体がアメリカ製であるボーイング社の飛行機は、また異なった条件にあるのである。」


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( 翻訳者:村上遥 )
( 記事ID:3641 )