アルゼンチン裁判官の司法命令に対する外務省の反応 ハムシャフリー
2006年11月11日付 Hamshahri 紙

2006年11月11日付ハムシャフリー

【ハムシャフリー・オンライン】外務省報道官は、アーバーン月20日(西暦11月11日)土曜、数名のイラン人市民に対してアルゼンチンの裁判官が拘束を命ずる司法判断を下したことへの見解として、「この命令は、法的観点に照らして無効であり、根拠なく向けられた容疑である」と言明した。

 セイエド・モハンマドアリー・ホセイニー報道官は、「これまでこの件へのイラン・イスラーム共和国の介入があったとの証拠は明示されていない」と述べた。

 彼は同事件のこれまでの経過に触れ、「これらの容疑は、かつてロンドンにおいてイギリス人裁判官による無罪判決が下された後、さらに、ベルリンのインターポール(国際刑事警察機構)実行評議会や総会によって12人のイラン人の拘留決定が取り消され、それが根拠を持たないことは誰の目にも明らかになった」と説明した。

 ホセイニーは、「当該事件は雑多な矛盾をはらんでいる。その中でも、いまだ足取りがつかめず、なんらの証拠も得られていない、彼らの思い描いている自爆テロ実行犯の外国人が実際には存在しないことが挙げられる」と付言した。

 わが国の外務省報道官は、「アルゼンチンの司法制度は腐敗している。事件の前の裁判官、ガリアノの腐敗は、誰の目にも明らかである。新しい裁判官は、800ページにも及ぶ前回の調査ファイルを、イラン革命の反対分子やCIAやモサドのスパイ活動家たちの発言を用いて、書き直した。彼は、いかなる証拠に基づき事件が起きたとするかを明らかにしないまま、シオニスト当局のラビの指導の下、異例の早さでこのような判決を出すに至ったのである」と述べた。

 同報道官は、「この事件は、司法の基準が欠如しており、全ての容疑は、証拠がないため、きわめて政治的な色合いを帯びている」と述べ、「今回の措置は、核を巡りイランを弱体化させ、先のレバノンでの戦闘におけるシオニストの敗北をひた隠しにしようとする、アメリカとシオニストの陰謀であることは明らかである」と発言した。

 さらにホセイニー報道官は、「われわれは、一連の証拠を手にしており、すぐに彼らをインターポールに委ねるだろう。これらの証拠は、起訴されている容疑が事実無根であることを証明するだろう」と述べた。

 同外務省報道官は、「アルゼンチン政府は、2度の敗訴が世界で認められているのだから、同じ轍を踏まないようにすることが賢明である」と述べ、「この事件は、さらなる不名誉と恥辱以外、彼らにとってなんら利益はない」と付言した。


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「2006-10-28  アルゼンチンがイランを再度告発:イラン側の反応 ハムシャフリー紙」
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News20061030_3812.html


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( 翻訳者:南龍太 )
( 記事ID:3903 )