Dogan Heperコラム:共和制は世俗主義をもって完全となる(Milliyet紙)
2006年11月02日付 Milliyet 紙

共和制、民主主義、そして世俗主義はそれぞれ互いに補完する。
体制として共和制だけでは欠陥がある。つまり人々を幸福にしない、といっても間違いにはならないだろう。
世俗主義、すなわち宗教的事柄が国政から分離すること、そして国政に宗教を混在させないことは、共和制を完全なものとさせる。
つまり、共和制、民主主義、世俗主義の3つは一緒に存在する必要があるのだ。共和制には民主主義が相応しい。わが国では1923年に共和制が敷かれ、1946年に民主主義によって共和制は正統なものとされた

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憲法学者たちは「君主制ではないすべての政体は共和制である。」と述べている。
今日、英国、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、ベルギー、オランダ、スペインの体制は君主制である。王位に王や女王が君臨しているが、これらの君主制諸国は民主主義も定着させている。
自ら「共和国」という名称を相応しいと考える非常に多くの国々では、手を血まみれにした独裁者が政権についている。
イランや北朝鮮のような共和国が存在しており、これらの国は民主主義がもたらすものを得ていない。名称が共和国、ただそれだけだ。
すなわち、すべての共和国が民主主義でないことと同様に、すべての民主体制が共和制でもないのだ。

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わが共和国は83周年である。
今、「トルコ共和国」とえいば、民主主義と世俗主義が両立していると我々は理解する。
トルコは民主的、世俗的な共和国である。我が国の憲法にもそう書かれている。
つまり、この3つの原則は世界が続く限りなくならないだろう。トルコの体制が共和制であること、そしてこの共和制が人々に支持されていること、さらにはトルコ政府が世俗主義であることは、議論されることはないだろう。
このことを首相も最近、次のように発言した。「わが国民は世俗主義に忠誠を誓っている。一部の急進的な事例はこの事実を変えることはない。」

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アフメト・ネジュデト・セゼル大統領は、大統領としては最後となる共和国記念日の声明で次のように述べている。
「宗教は政治に利用されるべきではない神聖なものです。敬虔な人々と、神聖な宗教心を悪用しようとする人々をよく見分ける必要があります。トルコはいかなる時も時代遅れの国になったことはありません、そしてこれからも時代遅れになることはありません。」

トルコでは敬虔な人々に敬意が払われる。しかし宗教を不当に利用しようとする一握りの人々と戦っている最中でもある。
アタテュルクは「トルコにはもはやスルタン制もカリフ制もない。国民主権があるのだ。主権者は国民なのだ。」と述べた。
83年の間に目撃されたことは、大衆の多数派は一部の不協和音にも関わらず民主的で世俗的な共和国を守っているということだ。そして永遠にそれを守っていくだろう。このため、現体制は崩壊することはないだろう。


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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:3835 )