Doğan HIZLANコラム:EU加盟にむけ、コペンハーゲン基準と同様に重要なこと(Hurriyet紙)
2006年01月16日付 Hurriyet 紙

コペンハーゲン基準が常に取沙汰されているが、私は本日皆様にEU加盟に向けて我々が達成しなくてはならない新しい基準をお伝えしたい。
私はこれをベヤズト基準と名づけた。
以下に記したことをお読みいただけばその正しさを認めていただけるだろう。
ハジェッテペ大学情報管理学科・副学科長のビュレント・ユルマズ教授はアナトリア通信のタメル・トアナシュに何と語っただろうか。
「公共図書館の状況においてトルコとEUの間には重大な格差がある。EU加盟に向けてこのことは問題になるだろう。」
ビュレント・ユルマズ教授の調査によると、人口比において、EUの国々では7,558人にひとつの図書館が割り当てられる計算になる。
トルコではというと、この7倍の50,762人に一つの図書館があてがわれることになる。
これに対し、EU加盟国では平均で人口の25%が公共図書館の会員になっている一方、トルコでは人口の1%にも満たない。

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この研究結果の最も嘆かれる点はというと、
EUの国々で図書館員1人が6,156人にサービスを提供していることになる一方、トルコでは259,579人に図書館員1人の割合である。
トルコでマイノリティ保護に働く知識人は、最もひどい抑圧に遭っていると思しきこの図書館員達の問題も取り上げるよう薦める。
というのも、彼らはただ公務員であるに留まらず、本を背負っているのだ。
どういうわけか読書週間にさえ新聞やテレビでこの問題を取り扱っているものを見ることはなかった。
ユルマズ教授が言うように、時事・一般の蔵書がこのような図書館では重要であるが、予算不足から本や雑誌の購入などできない。どんなところにも援助を惜しまない我が国のスポンサーのなかでもごくわずかしか図書館を意識したものはない。
研究者はEU加盟交渉の過程でもこのことが問題となるだろうと話している。
間違いなく、私の考えではこれは重大な基準である。無駄に大きなショッピングセンターが作られることは文化・文芸の水準から見れば何の重要性も担わない。裕福であるということは文化に直接反映しないからである。
また、研究によって明らかなように、本を読む習慣は図書館によって向上させられるのである。

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図書館が置かれている状況を身近に見知っているため、私自身の文化生活から、多くの科学者や芸術家を育んだベヤズト国立図書館の名にヒントを得てこの基準をベヤズト基準と銘を打つのが適当と思われた。


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( 翻訳者:堀ノ内 夏子 )
( 記事ID:1720 )