イスラエル首相:我々は核兵器を保有している  ハムシャフリー
2006年12月12日付 Hamshahri 紙

2006年12月13日付 ハムシャフリー紙

[国際部]
 イスラエルのシオニズム政権が核兵器を有することは、たとえ世界中が知っているとしても、これまでテルアビブの公式筋は公式に発表してこなかった。だが昨日、エフード・オルメルト首相は初めて、イスラエルが核爆弾を有することを明らかにした。

 あるドイツの通信社との会見のなかで行われた核兵器保有についてのオルメルト首相の発表は、イスラエルの政界に非常な物議を醸した。リクード党に属する議員の一人ヨエル・エスティニッツは、この発表に関し、イスラエルの政策を疑問に伏し、この国の半世紀の歴史を後戻りさせる無責任な過失であるとして、オルメルト首相の辞職を求めた。

 イスラエルの左派の議員ユースィ・ビリンも次のように表明した。「オルメルトの驚くべき発言は、彼が今後も首相職に留まる資格があるのか、疑問を増大させるだけである」。

 また元駐米イスラエル大使であったダニー・アヤアロンも、アメリカの新しい国防長官ロバート・ゲーツがユダヤ体制は核兵器保有国であると公然と表明したことを非難した。

 アヤロンはイスラエルのテレビ局に対して「この発表は非常に残念である」と表明した。彼はイスラエルがこれまで核兵器を所有するか否かを決して明らかにしてこなかったという事実に触れて、「イスラエルの核兵器保持にかかわる不明瞭な政策を終わらせるかどうかは、ワシントンには関わりのないことである」と述べた。

 あたらに米国防長官に就任したゲーツは火曜日、米議会国防委員会で、イスラエルのシオニズム政権をパキスタンやインドと並ぶ核兵器保有国であるとして、「イランはこの3カ国の核兵器保有国に囲まれている」と述べた。

 オルメルト首相の表明に続いて、オルメルトの補佐官であり、イスラエルの核開発の父とみなされるシモン・ペレスも「イスラエルは核兵を所有するか否かについては沈黙を続ける」と述べた。

 だが一方、ドイツの通信社との会見における核兵器保有の発表の後、在ドイツ・イスラエル大使のシモン・シュタインは、イスラエルによる核兵器保有についての言及を控えた。同氏は非常に慎重に、オルメルト首相の発言に関して次のようにのみ述べた。「この数十年における核兵器問題に関するイスラエルの立場は変わっておらず、イスラエルは中東で核兵器を使用した戦争を始めることはないだろう。」 また同大使は「私はこの問題に対して、他に言うべきことはない」と付け加えた。

 イスラエルはこれまで核兵器保有に関しては曖昧な対応をとり続けており、核兵器の有無について公式に肯定も否定もしていない。

 専門家によれば、イスラエルは約200の核弾頭を保有するとされている。


Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:下山伴子 )
( 記事ID:4124 )