ローマ法王が帰国-トルコ訪問を終了(Milliyet紙)
2006年12月02日付 Milliyet 紙

トルコ訪問を終えてヴァチカンへと戻った法王ベネディクト16世は、「この大都市の全てを見ていないが、最も美しいものを目にした。アヤソフィア博物館とモスク(スルタン・アフメト・ジャーミー)へ行くことができたのだ。私の心の半分はイスタンブルに残った」と語った。

アフメト・ネジュデト・セゼル大統領の賓客として来訪したトルコで素晴らしい振る舞いをみせた法王ベネディクト16世は、訪問を終え昨日(1日)ヴァチカンへ戻った。法王が行った会見において、「私の心の半分はイスタンブルに残っている」と語った。
法王は、昨日(1日)、ハルビエにある聖霊大聖堂で行われた典礼を司った。キリスト教の全宗派から招かれたおよそ600人の招待客が参加した典礼には、東方正教会のバルトロメオス総主教とトルコアルメニア教会総主教のメスロブ2世も出席した。

■「皆に感謝を」

法王は、典礼の前に、シシュリ地区長ムスタファ・サルギュル氏の贈り物である鳩を放ち、大聖堂の庭で「トルコの友」として知られる法王ヨハネ23世のイタリアで作らせた彫像の除幕式を行った。ヨハネ・パウロ2世の「教会がすべて一つになりますように」という言葉を引用して、「この嘘偽りない願いはまだ実現していないが、法王の意志はかわっていない。我々に働きかけ続けている」と述べた法王は、その後イスタンブルのヴァチカン代表部に立ち寄り、拍手と敬愛とによって見送られた。
ローマへと発つ前に、アタテュルク国際空港迎賓館でイスタンブル県知事ムアメル・ギュレル氏と行った会談で、トルコ社会と警察へ感謝の意を表した法王は、充実した日々を過ごすことができたと述べた。
法王は、「この大都市の全てを見てはいないが、最も美しいものを見た。アヤソフィア博物館とモスク(スルタン・アフメト・ジャーミー)へ行くことができた。それらはイスタンブルの2つの宝だ。イスタンブルについて学ぶことを望んでいる。この訪問が、平和と宗教の間における対話のための重要な手助けになることを願っている」と述べた。

■再び来てほしい

法王の「この地がヨーロッパとアジアの間の架け橋のようである」という発言に対し、ギュレル氏は、イスタンブルが2010年にヨーロッパ文化都市となるときに再びイスタンブルに足を運んでくれることを望んでいると返した。
「カトリック教会の指導者、統治者として、宗教に関する対話をするのは私にとって義務である。私の訪問がこれに貢献するならばとても光栄だ」と語った法王は、注がれたチャイを飲んだあと13時10分に帰途についた。


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( 翻訳者:古瀬 由加里 )
( 記事ID:4037 )