鳥インフルエンザ感染者は20人に(Milliyet紙)
2006年01月06日付 Milliyet 紙

 メフメト・アリ・コチイートくん(14)に続き、姉のファトマ・コチイートさんも鳥インフルエンザで死亡した。感染した鶏との接触者やヴァン百周年大学で治療中の患者のうち、20名が鳥インフルエンザに感染していることが分かった。

 鳥インフルエンザは家屋や鳥小屋で鶏を飼育したり、感染した鶏をさばくことで人へも感染しやすい病気である。鳥インフルエンザ・ウイルス感染の疑いで現在ヴァン県内の病院で治療中の患者は23名に達した。ヴァン百周年大学医学部付属病院小児科教官のアフメト・ファーイク・オネル教授は20名の患者がウイルスに感染していると発表した。
 ファトマ・コチイートさん、メフメト・アリ君、アリ・ハサンくん姉弟はアール県ドーウバヤズット郡にある家屋で、感染した鶏がさばかれた後に触り、のちに鳥インフルエンザの疑いが出てヴァンに搬送された。姉弟のうち二人の死亡が既に確認されている。14歳のメフメト・アリ・コチイート君に続いて昨日死亡した姉のファトマ・コチイートさんの遺体が運搬車によってドーウバヤズットへ搬送された。運搬車と護衛車のタイヤはドーウバヤズット郡に入る前に消毒され、8年生のファトマさんが生前に通っていたアタテュルク小学校の前を通過した。ファトマさんの遺体には消毒のため石灰がかけられ、弟のメフメト・アリくんに並んで埋葬された。

■ヒュルヤさん(11)は重症

 ヴァン百周年大学付属病院に入院中で現在重症のヒュルヤ・コチイートさん(11)の治療には継続的に呼吸器が使用され、アリ・ハサンくん(6)の病状の方が良好であると明かされた。ユスフ・トゥンチくん(5)、スメイヤ・パムクさん(10)、セムラ・トプチュさん(35)、オルハン・トプチュさん(38)にも鳥インフルエンザの治療が始められた。
 昨日もエルジシュ国立病院からテュルカン・ソクメンさん(59)やドーウバヤズット在住のレフィカ・オズジャンさん (33)とその子供たち、ハカンくん(15)、リュメイサちゃん(1)、ハティジェさん(15)、アイシェギュルちゃん(9)、ユスフちゃん(3)、メフメトくん(13)、アフメトくん(11)、ムスタファくん(6)、さらに感染した鶏の肉を食べたとされるウムラン・ウシュクさん(17)とその兄弟、ゼフラさん(14)、リバさん(14)、マフムトくん(5)、キュブラちゃん(4)もヴァンにおいて治療を受けている。家の鶏小屋で鶏が死んでいたヤヴズ・ギュルテペくん(6)と弟のオザンくん(5)も夕方に鳥インフルエンザの疑いでヴァン百周年大学医学部付属病院へ運ばれた。
 10日前に家禽類と接触し、昨夜ヴァン百周年大学医学部付属病院へ運ばれたウシュク家の兄弟5名とヤセミン・チャカさん、ズハル・チャカさん、フェイヤット・チャカさん、セダ・チャカさんは治療を受けて帰宅した。ネスィベ・マムックさん、ナジイェ・イシュナズさん、ヤヴズ・ギュルテペくん、オザン・ギュルテペくんについては検査の結果によって入院治療を行うと発表された。

■「感染した鶏をさばいた」

 4人の子供の父親サドゥック・トゥンチさんは半ば意識不明となった息子のユスフくんを抱えて病院に駆け込んだ。サドゥックさんは「うちの鶏がいきなり死に始めた。4羽が死に、残り1 羽は生き残っていたので、それをさばいて食べた。その後ユスフは病気になった」と語った。ヴァン百周年大学医学部のアフメト・ファーイク・オネル教授は「治療中の20名は鳥インフルエンザ・ウイルスに感染し、採取された検体には陽性反応が確認されている」と発表した。同教授はドーウバヤズットから月曜日に感染の疑いがある最初の患者が搬送され、最初の検査後、保健省へ「タミフル」薬を要求したと明かした。また、薬は日曜日に手元へ届き、すぐに患者へ処方し始めたと述べた。保健省はヴァン県立保健所の要請に応じて昨日も100箱の薬を加えて追加送ったとしている。
 鳥インフルエンザへの対応のために小児科のベッドは全て空けられ、同病関連の患者だけを受け入れている。同対策によって40人の治療が可能な状態となった。病院では休暇が取りやめとなり、対策委員会も設置された。現在同病院では呼吸機器を10台所有しているが、もう7 台の増設を保健省に要請したとされる。ヒュセイン・シャーヒン院長は必要物資を保健省へ要求したことを明かし、「医師は足りているが、今後も患者の数が増えれば人員の不足が問題となる可能性がある」と述べた。

■ウードゥルに感染者はいない

 ウードゥルを訪れたメフディ・エケル農業相は「(ウードゥルには)鳥インフルエンザはない」と述べたが、ウードゥル国立病院に入院中の9名に食中毒症状がでたことがわかった。アール県ドーウバヤズット郡のギュリュジェ村在住のタハ・ナズィッキくん(4)、イブラヒム・カヤくん(4)、ヌルギュル・カヤさん(6)が昨夜遅くにヴァン百周年大学医学部付属病院へ搬送された。


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( 翻訳者:永井 ひとみ )
( 記事ID:1657 )