ハムシャフリー紙、及びその他イラン系サイトへの攻撃の詳細 ハムシャフリー紙
2006年02月16日付 Hamshahri 紙

2006年2月16日付ハムシャフリー紙

 火曜日の朝、多数のペルシア語系インターネット・サイトに攻撃が仕掛けられた。これらのサイトは、ホスト・コンピュータがカナダにあり、イランの《ラヴァンデ・ターゼ》社によって管理されている。攻撃を仕掛けられたサイトには、本紙ハムシャフリーのサイトの他、ファールス通信、セパーフ銀行、パールスィヤーン銀行、検索サイトのパールスィーク、イラン・エアなどのサイトも含まれる。

 これらの攻撃は、月曜日に起きた《イラン・カートゥーン》のサイト〔http://www.irancartoon.com/〕へのハッキングに続くもの。本紙との協力で、ホロコーストをテーマとした国際風刺画コンテストの開催を予定している《イラン・カートゥーン》のサイトは、月曜日に起きたハッキングにより、数時間運営を停止した。

 数百ものイラン系主要サイトを管理する《ラヴァンデ・ターゼ》社のルーズベ・ハーシェミーハー社長は、同社のサーバに生じた障害はDoS(Denial of Service)攻撃によるものだとし、攻撃の標的はハムシャフリー紙に割り当てられたサーバであったと述べた。同社長は、脅迫文などは送られてきていないとした上で、ハムシャフリー紙による《ホロコースト・コンテスト》に直接関連したものではないかとの見方を示した。

 DoS攻撃は、ネットワークに対する攻撃の一種で、連続的に要求を送り、ネットワーク上のトラフィックを上昇させることで、サービスの利用を不可能にさせるもので、ネットワーク上のサービスの障害の原因となる。この攻撃によって、トラフィックが上昇、ネットワーク上の帯域幅がビジー状態となり、サイトへのアクセスが不可能となる。

 攻撃は様々なインターネット・アドレスから仕掛けられたもので、様々な地点から一斉に仕掛けられる、《協調分散型DoS攻撃》であった。

 なお、本稿執筆時点で、ハムシャフリー紙へのDoS攻撃は続けられており、その他の数千ものイラン系の政府系・民間系サイトの再開のため、攻撃の標的となっているハムシャフリー紙のサイトは一時的に停止状態になっている。その他のサイトは、現在利用可能である。

〔訳者注:なお、2月16日にハムシャフリー紙のサイトは再開されている〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:1921 )