ハマスの訪土問題でエルドアン首相声明発表(Milliyet紙)
2006年02月22日付 Milliyet 紙

エルドアン首相は、「パレスチナ代表団」としてのハマスのトルコ訪問および会談について初めて党会議で擁護した。トルコが重要事項として見なしていたにもかかわらず、まったく進展がなかったと述べたエルドアン首相は、イスラエルと野党に対し、「トルコは中東に関し蚊帳の外で傍観者になるつもりはない。どこからもこの点において同意を得る必要はない。」と語った。

■「傀儡的民主主義」 
エルドアン首相は、パレスチナにおける新体制を経済的手段で操る方法がとられている現状は民主主義とは呼びえないと語り、「これは傀儡的民主主義であり、パレスチナ人に対する不敬である」と述べた。
エルドアン首相が「ハマス」という名を用いず公正発展党会議で発表した声明は次の通りである。

傍観者にはならない:トルコの努力に冷や水を浴びせることにいそしむ人々は次のことを知るべきだ。我々は平和と安定に向けた交渉をしている。我々の未来を凄惨なシナリオにすることは防ごう。これは中東での我々の役目なのだ。トルコはこの任務を蚊帳の外から傍観してはならないのだ。

■「可能性を探っている」
同意求めず:我々は、(イスラエル・パレスチナと)直接的な地理的条件があるため、様々な可能性を探っている。しかし、このことを国内外で理解できない者もいるかもしれない。どこからもこの点においては同意を得る必要はない。我々の目的は中東を、血の海に変えようと意図する者達から救い出すことだ。

適切な声明を出した:我々は適切な時期に適切な声明を出した。人民、歴史、倫理に対する我々の責任の必要を説いた。我々の努力は同時にトルコの安全のためにも必要となる。パレスチナ・イスラエル問題の永続的、包括的かつ公正な平和的解決は、両国だけでなく同時に全人類の利益となるだろう。こうした理由により(イスラエル・パレスチナ)両国、国際間の連帯、またパレスチナにおける民主主義的選挙が示した状況を適切に読み取り、責任ある行動をしながらこの現状を平和のための好機に変えていこうではないか。

新体制:こうした形での選挙の結果表れたばかりのパレスチナの民意が、喜ばれないこともありえるだろう。新たな変化はパレスチナ人により必要とされたのだ。投票の結果は、新たな体制をもたらした。

■「暴力を放棄すべき」
閣僚の総意:閣僚も私も先の会談で、全人類が期待するメッセージをパレスチナ代表団に伝えた。このメッセージには、暴力の放棄を含め、ロードマップの承認、イスラエルとの交渉の開始、団結の精神による中東での主権の確立、平和を目標として掲げることが挙げられている。トルコはイスラエル・パレスチナ両者と、今日に至るまで政治、軍事、貿易、文化といった様々な分野について会談を重ねてきたが、今後も継続されるだろう。




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( 翻訳者:塚田 真裕 )
( 記事ID:1945 )