女子フィギュアのトゥーバ・カラデミル カナダ移住を決断した家族の支えで五輪出場(Milliyet紙)
2006年02月23日付 Milliyet紙

 トリノ五輪の女子フィギュアスケート、フリープログラムに今夜出場するスケーター、トゥーバ・カラデミルの成功の裏には、9年前にすべてを投げ打ってカナダへの移住に踏み切った家族の存在があった。

 娘のスポーツの将来のため、財産や家、愛するものを残してカナダに移住したカラデミル一家の9年間に渡る努力と献身がついに実った。ヨーロッパと世界のチャンピオンたちを集めたトリノオリンピックに参加し、今日のフリープログラム進出の権利を獲得したトゥーバ・カラデミルは、雪や氷にも負けない「カルデレン(水仙)」の花に例えることが出来る。トゥーバはトルコの誇りとなった。
 すべては1997年に始まった。スターとなり、ヨーロッパ・チャンピオンとなる娘の姿を信じた父タイフンさんと母サビーテさんが出したカナダへの移住申請が認められた。すべての組織や制度から離れ、仕事をあとに残して新世界へと旅立ったのだ。すべては、トロント近郊の町バリーにあるスケートスクールに入学登録したトゥーバのためだった。
 父タイフン・カラデミルさんは、「ゼロから生活を始めました。」と語り、以下のように続けた。「レストランを経営していましたが、閉めました。妻は会社の経営者でした。40歳を過ぎてからこの仕事を手がけるようになりました。恐らくちょっと無謀だったでしょうが、ひるむことはありませんでした。すべての財産を費やしましたが、とても満足しています。トゥーバのスケートへの出費は年に6万ドルです。コーチへの謝礼は一日に350ドルです。この10年間あの子のために私たちは生きています。残念ながら、スポンサーや支援者はまだいません。体力、気力が充実している間はずっと続けていきますよ。」
 仕事のためにアンカラに滞在しているカラデミルさんは、飛行機代とホテル代が工面できず、残念ながらトリノへ行くことができない。「もし行くとしたら、トゥーバのための費用の中から私の分の費用を出さなければなりません。私はここで、妻はカナダで、力を入れて娘をテレビで応援します。」

■競技用コスチュームは母の手縫い
 トゥーバは、2000年と2002年に深刻な故障に見舞われ、1年ずつアイスリンクから離れていたが、諦めることはなかったとカラデミルさんは語り、「肉体的には元に戻っていますが、精神的には今も故障の跡が残っています。」と話す。
 カナダにいるサビーテ・カラデミルさんも娘のことが誇りだ。「ここは本当に生活条件の厳しいところです。経済的に追いつかないため、トレーニングやトレーナーにこれ以上恵まれるチャンスはありません。」と語る。サビーテさんは、余計な出費を抑えるためにと、娘の競技用コスチュームを自分で縫って作り上げている。娘がトルコを好きなこと、そしてカナダ代表として競技するという申し出を断ったことをサビーテさんは回想し、「カナダに移住して9年たって、ようやく娘を祖国に里帰りさせることができました。」と述べた。

■トゥーバの日常
 トゥーバの日常生活は朝6時に始まる。毎日6時半から正午までトレーニングをこなすこのアスリートは、そのあと90キロ離れた学校へ通う。トロントのヨーク大学でバイオテクノロジーを学ぶトゥーバは晩に帰宅する。このリズムで週5日を過ごす。若きスターは、アイスリンクでのトレーニングのほか、コンディションを整えるためのトレーニング、屋内でのトレーニングも行う。

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(翻訳者:高田利彦)
(記事ID:1952)