宗務庁、礼拝時のスカーフ未着用問題で雑誌を自己検閲(Milliyet紙)
2006年02月24日付 Milliyet 紙

宗務庁は、公正発展党の執行委員会委員やエルドアン首相の顧問ジュネイト・ザプスの妻が参加しているグループによって問題となった「スカーフ未着用の礼拝」に関して行った決定について示された異論をきっかけに、宗務庁の出版部門の検閲を行った。

宗務高等機構は、およそひと月前にウスキュダルにあるスバシュ・モスクで女性が頭髪を露出した状態で礼拝した問題についての見解を発表した。しかし、同機構の唯一の女性委員であるムアアッラ・セルチュク教授は、他の15人の委員が(女性が頭髪を露出した状態で礼拝することを)「否」とした決定に対し、「是である。女性は頭髪を覆わずに礼拝することができる」との異論を示した。今回の決定は、(宗務庁出版の)雑誌に異論を併記して掲載された。

■宗務庁の説明
この意見は、7万部が印刷された雑誌の47、48ページに掲載された。しかし、宗務庁は出版前の最終段階で態度を変え、該当するページを雑誌から取り除く決定を下した。印刷された異論併記のページは、印刷所に出された指示により一つひとつ破られた。破られた2ページの部分には、モスクのシルエットの上に宗務庁が礼拝時のスカーフ未着用問題に関して行った次の説明を載せた紙がはさみ込まれた。
「礼拝の実施に際して、細かい点であっても、女性と男性とで別々の形式やルールが提起されていること、すなわち女性が頭髪を覆って礼拝したり、男性とは別の列で礼拝するというルールを、女性に不公平な決まりであると見なすことは、宗教の個人的、社会的、普遍的な目的を理解していないがために生じる誤りである」。

雑誌の目次には、破られたページの「宗務高等機構より-女性は頭髪を覆わずに礼拝することは可能か」という見出しが消されないまま残された。
メフメト・ギョルメズ宗務庁副長官は、破られたページは完全に間違った記事であったため削除されたと説明したが、記事の内容は思い出せないと述べた。

関連記事:2006-01-26  アイドゥン国相、宗務庁の見解を支持 -スカーフなし、男女混合の礼拝は不適切(Milliyet紙)http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2006126_1777.html

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:1963 )