ハッキャーリ県の医師不足問題、解決の糸口見えず(Milliyet紙)
2006年02月03日付 Milliyet 紙

地方の医師不足解消を目的とした義務的派遣制度でハッキャーリ県へ派遣された42人の医師のうち、実際に任務に就いたのは13人であった。半年前に辞令を受け、ただ一人の脳外科医として赴任したエミネ・デミレル医師も夫の健康問題を理由にイスタンブルに戻った。

トルコで最も貧しい県の筆頭に数えられ、テロや教育、保健問題で名前の挙げられるハッキャーリ県では、医師不足の問題がますます深刻化している。保健省が医師の義務的派遣制度を通じてハッキャーリへ派遣した42人の医師、研修医のうち、実際に任務に就いたのは13人だけだった。

保健省の派遣した医師が辞職する事態の生じたハッキャーリへは、義務的派遣制度で派遣されるはずの医師も赴任しなかった。同省が義務的制度により辞令を出した医師10人、研修医32人の計42人のうち、実際に任務に就いたのは13人に過ぎなかった。任用されたものの行く必要はないと考えた残りの29人とは一カ月間連絡が取れなかった。
ハッキャーリで任務に就いた際、「ここへの赴任を命じられた医師の中はいろいろな理由をつけて任務を放棄している人もいるが、ここへ来て仕事をすべきだ。私は義務的派遣制度は正しいと思う」と語っていた、街でただ一人の脳外科医のデミレル医師もハッキャーリを離れた。

■義務的派遣制度は中止
行政裁判所第5局は医師の義務的派遣制度に関して2005年9月12日付で出された「国家サービスの義務」というタイトルの法解釈規範を無効とした。高等裁判所はこの規範の根拠法である保健サービス基本法に追加されたいくつかの条項も憲法に違反しているという考えを示し、憲法裁判所に調査を要請した。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:山口 南 )
( 記事ID:1830 )