石油省天然ガス担当次官:「グルジアへの天然ガス輸出は打ち切られた」 シャルグ紙
2006年02月07日付 Sharq 紙

2006年2月7日付シャルグ紙4面

【レザー・ザンディー】石油省天然ガス担当次官は昨日、初の記者会見の中で、天然ガス分野を取り巻く重要項目について述べた。その内容は、投資の新たな活用策に始まり、グルジアとトルコへのガスの輸出問題、さらには1384年度(西暦2005年3月−2006年3月)の実績と将来の計画へと及んだ。輸出や生産の問題など、天然ガスにかかわるすべての事業が統合される可能性について言及があったほか、アラブ首長国連邦へのガス輸出計画、いわゆる《クレセント》契約の件やプロジェクト委託の新手法についても自らの立場を明らかにした。

 セイエド・レザー・キャサーイーザーデ氏が国営天然ガス会社のトップに就任し、ヴァズィーリー=ハーマーネ石油相との長い付き合いのおかげで、石油省の上層部の一員となって、約1ヶ月が経過した。これまで石油の精製や加工製品の流通といった分野で大半のキャリアを積んできた同氏は、天然ガスへと活躍の場を移し、今後は石油に代わり、天然ガスというクリーン・エネルギーに公務員としての最後の数年間を捧げることとなる。

 セイエド・レザー・キャサーイーザーデ氏は、石油相の辞令を受けて、国営石油技術建設会社から石油省次官ヘの仲間入りを果たした。前政権で同氏が残した実績としては、ネカー=レイ間のパイプライン敷設計画を完成させたことが挙げられるだろう。〔注:ネカーはカスピ海南岸の港湾の名、レイはテヘランの南にある町の名〕

■ 30日間の契約が一週間に

 2週間前にイランからグルジアへの天然ガス輸出を明かした最初の人物こそ、キャサーイーザーデ氏本人であった。とはいえ、国営天然ガス会社代表取締役として、同氏は交渉や契約締結をする立場にはなかったのだが。

 イランの天然ガスを輸出する本プロジェクトもまた、例のごとく、最後まで開始時期が明らかにされることはなかった。石油省幹部らが箝口令をしいて1〜2日が経ってから、ようやくネジャード=ホセイニヤーン石油省国際問題担当次官が契約に関して、300万立方メートルのガスを30日間グルジアへ輸出する旨明らかにしたのであった。

 ところが昨日、キャサーイーザーデ氏は、記者会見での質疑応答の中で、不明瞭な点の多いこの契約について、さらにその不明瞭さを増幅させるような発言を行った。「イランからグルジアへ天然ガスを輸出する件は、現在どの段階にあるのか」との本紙の質問に対して、信じがたい回答を耳にした。「イランからグルジアへの天然ガスの輸出はすでに打ち切られている。われわれは1週間だけ、ガスを輸出したにすぎない」。

 さらに次のように説明を加えた。「グルジアは小国である。ガスの消費量も少ない。ガスの輸入システムがストップしてしまったために、われわれに暫定的な支援を要請してきただけだ。現在ではすでにその問題は解決済みであり、彼ら自身のシステムを用いてガスを供給している」。

(後略)

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1861 )