「革命人民解放党戦線」主要メンバー、ベルギーで懲役判決下るも失そう(Milliyet紙)
2006年03月01日付 Milliyet 紙

ベルギーの裁判所は、フェフリエ・エルダルに対し、ベルギーで犯した罪についてのみを裁判の対象とし、懲役4年の判決を下した。国外に出国したとみられるエルダルは、判決後の警察の捜査では発見されなかった。

サバンジュセンターでの暗殺事件の容疑者の一人であるフェフリエ・エルダルについて、トルコで犯した罪について裁判することや身柄を引き渡すことを避けたベルギーは、ベルギー国内の罪のため態度を変えた。エルダルと並んで組織のリーダーであるドルスン・カラタシュを欠席裁判で裁いた法廷で、革命人民解放党戦線(DHKP-C)を危険なテロ組織と認定したベルギーの裁判所は、エルダルに対して懲役4年の判決を下した。裁判所は、DHKP-Cのリーダーであるドルスン・カラタシュに懲役5年、スポークスマンのムサ・アサオールに同6年、カヤ・サズ、バハル・キムヨンギュル、ゼリン・サルとアカル・オゾルダルにそれぞれ同4年の判決を下した。検事は審理のために出廷しなかったエルダルの身柄を即時拘束するよう求めた。
容疑者の弁護士が、すべての意見をDHKP-Cがテロ組織と見なされるべきではないという点に集約させたにも関わらず、ブルージュ裁判所のフレディー・トロフ裁判官は、DHKP-Cがベルギーのテロ対策法第139条により、武力を行使する危険な組織と考えるべきと指摘した。トロフ裁判官は、組織がトルコをも標的としていたと述べた。

■エルダルはシンボル
DHKP-Cを初めてテロ組織と認定したブルージュ裁判所は、エルダルも同じ裁判で裁いた。裁判でのこうした“姿勢の転換”が度重なる場合には、今後トルコの要求を考慮することも議論に上るかもしれないとの見方もある。エルダルの弁護団は控訴審の最後まで容疑者を逮捕しないよう要求したが、裁判官はこの要求を却下した。裁判官は、ベルギーで法的権利を持つバハル・キムヨンギュル以外の全員の身柄を即時拘束するよう求めた。エルダルも警察に包囲された、住所が明かされていない家から連行されて逮捕されることも決定した。決定は、それに対し支援者が控訴できる特徴を持つ。
裁判所の決定の後、エルダルの身柄を確保されているはずの家を捜索した警察は、テロリストを発見することができなかった。治安部隊がエルダルを発見しようと二度の大がかりな捜索を行ったが、見つけることはできなかった。治安部隊は、エルダルが国外に脱出したと考えている。エルダルに対して国際指名手配命令も出された。

※革命人民解放党戦線(DHKP‐C)
1978年にドルスン・カラタシュによって作られた革命的左翼の内部分裂により1994年に現在の革命人民党解放戦線になった。マルクスレーニン主義のイデオロギーを掲げるグループ。

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( 翻訳者:新井 慧 )
( 記事ID:1988 )