2009年の世界水フォーラムはトルコで開催~イスラエル周辺のパイプライン事情(Radikal紙)
2006年03月25日付 Radikal 紙

私たちが海や水に親しんでいないということは文学の世界ではしばしば語られている。三方を囲まれているにも関らず、我が国は海とも漁業とも関係が薄い。だがしかし、「水の世界」に関してトルコが重要な役割を果たすことになる大きな一歩が踏み出された。2009年に開催される「世界水フォーラム・閣僚会議」の主催国に選ばれたのだ。

先週、メキシコシティで開かれたフォーラムと閣僚会議には4000人近い専門家が参加した。伝えられるところでは、2009年には少なくとも1万人の参加者、約130人の閣僚がトルコを訪れる。

フォーラムでは、水に関する国際的な協定が決められ、国境を越える水域のようにデリケートかつ複雑な政策が議論されるため、世界の注目は1週間にわたってトルコに集まることになる。3年に一度の3月に開催される世界水フォーラムと閣僚会議の他、主催国は3年にわたって「水に関係した」世界規模のあらゆる集まりでも開催を担当する。

メキシコシティから帰国した団体のうち、「トルコ請負会社連合」のエルダル・エレン会長は、団体の結束と協力のおかげで、トルコが次期開催国に選ばれたと強調した。

民間の社会組織が集まる世界水フォーラムでは、舞台裏でトルコ外務省とエネルギー省の専門家がトルコ請負会社に対して支援を行った。

■ブルーストリーム延伸計画

ロシアから伸び、黒海海底を経由して現在はアンカラまでつながっているブルーストリーム(※)のパイプラインを、ジェイハンまで延長することで意見の一致を見た。パイプラインをジェイハンから延伸させ地中海の海底を通過させてイスラエルまでの敷設についてもひとしきり議論された。

先週のロシア・ガスプロム社のアレクセイ・ミレル社長のイスラエル訪問と平行して、このパイプライン計画が再び活気づいた。

イスラエル側は、ロシアとのガス供給の協議を長期間に渡り進めている。一方でイスラエルは、別途の供給元としてエジプトの天然ガスの供給を受け始める予定だ。

最近専門家たちは、天然ガスのみの供給は経済的でないという観点で行動しており、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンが近い将来水不足に陥ると予想、天然ガス、水、電気の輸送ラインを並列させて建設する必要があると主張している。3本のラインのうち、電線については相互に利用することを目的にしている。

これらの並列輸送ラインの建設は、今のところ夢のような話だが、黒海海底にパイプラインを設置することも、当初は誰にとっても非合理なことに思われていたものだった。
[後略]


(※)ブルーストリーム:ロシアとトルコを結ぶ天然ガス・パイプライン。2002年12月に供給が開始された。


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( 翻訳者:高田利彦 )
( 記事ID:2124 )