最高指導者、アメリカに警告 シャルグ紙
2006年04月27日付 Sharq 紙

2006年4月27日付シャルグ紙2面

【イラン学生通信】アーヤトッラー・ハーメネイー・イスラーム革命最高指導者は昨日、全国の労働者数千人との集会に臨まれ、公僕たる政府の継続的な施策によって、適切な期間のうちに、社会保障問題やその他の労働者の社会問題の解決が図られることに、期待を表明された。

 《労働者週間》にお祝いのことばを述べられたアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、〔イスラーム革命以後〕ここ27年間のさまざまな局面において労働者が果たした役割について、「称讃に値するものであり、極めて有意義であった」とし、労働者の社会問題の解決に向けた政府の政策に触れた上で、次のように付け加えられた。「労働者階級が抱えるあらゆる問題、特に職の安定、一時雇用契約に関わる問題、一部の工場経営者の経営能力不足や経営ミスに起因する失業問題の解決を徐々に図るためには、これらの政策・施策を、ことばの段階から行動の段階へと移行する必要がある」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、イスラームにおける労使関係とは、協力者、パートナーの関係であるとの見方を示し、搾取的な観点、あるいは労働者を道具的に捉える資本主義や共産主義の考え方を否定した上で、次のように付言された。「イスラームの観点では、労使の相互関係には誠実さ、友愛と感謝の精神が伴っていなければならない。国の発展において重要な要素を占める両者の権利や尊厳が守られなくてはならない。この関係を整えるのは、国会と政府の役割である」。

 ハーメネイー閣下は、イスラームにおける労働と労働者の地位について、次のように明示された。「イスラームの論理では、労働は生計の手段であり、それゆえ一種の《神に対する宗教的な義務》(イバーダ)であると考えられている。しかしより重要なのは、イスラームは労働の本質を《敬虔な行為》(サーリフな行為)であると考えており、それに対しては〔現世及び来世での〕《報酬》(アジルとサワーブ)が認められていることだ。このような〔イスラーム的〕視点が実現されるならば、国のあらゆる面での進歩が保証されるであろう」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、進歩へ向けた運動がイラン人民の本質に対する信頼を伴ったものであると言及した上で、次のように付け加えられた。「偉大なるイラン国民はイスラーム革命の勝利後、進歩と誇りのさまざまな領域における自らの『力』を経験・証明してきた。敵もまた、この現実に対して怒りを覚え、狼狽しているのである」。

 イスラーム革命最高指導者は、過去27年間アメリカが脅迫行為を続けてきたことに触れ、次のように述べられた。「アメリカの政府高官らのことばは、脅迫・威嚇のことばである。しかし、目覚め、固く決意したイラン国民と、人民の支持に支えられた政府とその責任者たちは、このような脅迫行為を意に介することなどないだろう」。

 ハーメネイー最高指導者は、「イラン国民とイラン・イスラーム共和国は平和と安定を旨としている」とした上で、次のように付け加えられた。「イラン国民とイスラーム体制は、他者に対して侵略行為を働くようなことはない。しかし、アメリカは次のことを肝に銘じておくべきだ。すなわち、もしイスラーム国であるイランに対して侵略を働くならば、いかなる場所であれ、世界に存在する彼らの権益は打撃を受けることになるだろう、ということである。イラン国民はいかなる損害に対しても、それを二倍にして返すことになるだろう」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、イランの国家建設と進歩への努力は、敵に対する闘争の最も重要かつ最善のあり方であるとの考えを示し、敵はイラン国民に対して軍事的に対峙するすることを諦め、代わりに人民の間に分裂・対立を引き起こそうと画策していると言及した上で、次のように指摘された。「イランのあらゆる人々は、あらゆる場所で広範な戦線を築き、さらなる知性と『真摯な姿勢、努力、規律』、より強固な信仰と精神的動機によって、自らの義務を遂行すべく励み、これまでと同様、敵の計画を失敗に帰せしめている」。

 この集会の冒頭、ジャフロミー労働社会問題相より、労働者の社会的状況の向上、及び国民経済の活性化へ向けた政府の取り組みについて報告があり、特に労働力の質的向上による生産効率の向上、社会保障、賃金支払いの適正化、投資環境の整備、小規模商店への公正な金融、労働関係の公正かつ永続的な編成などが、労働社会問題省の目標として掲げられている旨発表された。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2319 )