イスタンブル郊外スルタンベイリにおける礼拝所建設問題、解決みえず(Milliyet紙)
2006年04月07日付 Milliyet 紙

スルタンベイリにおける礼拝所建設を希望するピルスルタンアブダル協会メンバーを、郡当局と市長が警告した。協会メンバーはというと、「我々の目的は、自分達の礼拝所を建設することだ。」と言っている。

スルタンベイリのヤヴズセリム地区における礼拝所建設と、同地区名を変更するということが理由で勃発した緊張は高まっている。
郡は、この地区で建物を建設することが罪になる、とピルスルタンアブダル協会に警告した。
公正発展党議員であるスルタンベイリ市長のアラーティン・エルソイも建物を建設することを許可しないことを明らかにした。エルソイ市長は、昨日行った会見で「4月8日か9日には礼拝所の建設を始める」という発表が行われたことと、その式典には住民が招待されることを明らかにした。
「彼らが礼拝所建設を希望している場所はİSKİ(イスタンブル水道局)完全保護地域であり、建物の建設にはふさわしくない」と述べたエルソイ市長は、以下のように言葉を続けた:
「このため、建設は許可していない。礼拝所について反対しているわけではない。彼らたちの手助けをすると我々は伝えた。今の計画の場所から約100メートル奥の場所を我々は提案した。そこには三階建ての建物がある。その土地を購入し、そして国有化することについて手助けすると述べた。それなのに彼らはしつこく「ここに建てます。」と言った。残念ながらこれは、国と法を無視する行為だ」
エルソイ市長は、この件に関して法的措置に着手したことも述べた。

■郡は忠告した
スルタンベイリ郡も2006年4月4日に同協会運営委員会メンバーに向けた文書を送り、建設着手および建設行為が法に反していると告知したことが明らかになった。群長カヤ・チュタクの署名入りで送られた文書では、建物の建設が協会法に反していることが強調された。

■市役所はこの3年何をしていた?
ピルスルタンアブダル協会のスルタンベイリ支部長サーデギュル・チャヴシュは、この3年間礼拝所を建設するために市役所との調整にあたってきたことを明らかにした。
「市役所は‘あなた方はイスラム教徒だ、イスラム教徒の礼拝場所はモスクであって礼拝所ではない。この件に関してはあなた方を助けることはできない。’と言っていた。そこで我々は土地を買ったのだ。そもそも、この地域の建物は皆、市役所の建物でさえ違法だ。我々に対して、彼らが言ったような新たな場所の提案などなかった。今になって、‘気を静めてくれ、助けになろう。’などと言っている。この3年間、いったい何をしていたんだ?我々の目的は、緊張迫状態をつくることではなくて、自分達の礼拝所を建設することだ。」
同地区名を変更することに関しては、チャヴシュ氏は次のように語った。「アレヴィー教徒のほとんどがここに住んでいる。我々は、ヤヴズセリムなどという名前でなくて、古い名称を使いたいだけだ。」



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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:2164 )