イラン企業、海外の石油上流部門に進出 ハムシャフリー紙
2006年05月22日付 Hamshahri 紙

2006年5月22日付ハムシャフリー紙

【経済部】イラン石油探鉱社は管理体制の変更や貿易関連の法律の施行によって、重要な変革に直面しているが、その一方で世界的基準における石油上流部門での開発計画の実行能力といった点では、国際的な技術開発計画に参入するチャンスは十分ある。

 ハサン・モハンマディー=モガッダム石油探鉱社社長は昨日、記者団に対しこのように述べた上で、次のように強調した。「現在、わが社はウズベキスタンの4つの石油鉱区の地震探査入札で権利を獲得したペトロナス社とともに、海外での開発計画に初めて参加する。ナイジェリアやシリアの石油上流部門の開発計画に参加するための活動も行う予定だ。我が国の石油企業二社もすでに、海外での石油開発計画での活動をすでに開始している」。

 同社のマーケティング部門責任者であるフーシャング・ナスィールザーデ氏も、ハムシャフリー紙に対し次のように語った。「わが社はナイジェリアの1つの石油鉱区の入札で権利を獲得し、開発計画の実施はすでに始まっている。また、シリアの探鉱計画においても、わが社の技術的提案が受けいれられており、入札の次の段階が行われているところである」。

 石油探鉱社は、海外での石油探鉱計画だけでなく、国内のさまざまな開発計画において、地震探査や石油工学、探鉱井調査などの分野で活動を行っており、国内の約10の開発計画は同社に委託されている。

 同社社長は、アーバーダーン平野第三フェーズ及びハンディージャーンの両開発計画が同社が国内で手がける開発計画の中でももっとも重要な案件であるとし、次のように指摘した。「アーバーダーン平野開発計画に関して言えば、地震探査計画の実施区域は多様な地域、工業地帯や居住地域を抱えており、そのことに起因する複雑さが存在する。またハンディージャーン探鉱計画について言えば、乾地と海岸地域が混在しており、一帯の地質構造が多様であることが、探鉱調査や情報分析に影響している」。

〔註:地震探査は、人工的に起こした弾性波動を利用して地下構造を調べる技術で、石油探鉱の一手法〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2488 )