クロイソス王の財宝盗難事件、世界で報道される ―「トルコの恥」(Milliyet紙)
2006年05月31日付 Milliyet 紙

リディア王クロイソスの最も価値の高い財宝のひとつである有翼獣のブローチが盗まれ、そして本紙が4月20日に一面で報じた40日後にウシャク考古学博物館のアクビュユクオール館長他8人が拘留されたニュースは、海外メディアでも大きく報じられた。イギリスのタイムズ紙は財宝の盗難事件を「トルコの恥」と評した。

タイムズ紙は、2500年前にさかのぼる財宝が大規模な法廷闘争をへてトルコに戻された経緯を述べた。そしてその一部が盗まれ、偽物にすりかえられていたことが事実と確認されたことを報じた。同紙は、トルコが以前、海外にある財宝の返還を要請したとき、他国と同様に文化遺産を十分に保護することができると主張していたことにも触れている。

イギリスのインディペンデント紙も盗難が確認されたことを伝える一方で、1960年に363点の財宝がトルコから盗まれたこと、そしてその後ニューヨークのメトロポリタン博物館に展示されていたときにトルコが長期の法廷闘争の末、1993年にトルコへ取り戻した経緯を報じた。

スコットランドの主要新聞のひとつ、スコッツマン紙は、博物館関係者に知られずにこのような盗難を実行することは極めて難しいという専門家の見解を伝えた。同紙は、以前からさまざまな疑いがかけられているアクビュユクオール館長が盗難事件への関与の疑いを否定したことを強調し、「財宝を見つけた村人達が私に宝物には呪いがかけられていると言った時、私はそんなこと信じなかった。」という同氏の発言を掲載した。

■メディアは以前に報道

ニューヨークタイムズ紙は、クロイソス王の財宝が長期の法廷闘争の末、ニューヨークのメトロポリタン博物館からトルコに返還されたにもかかわらず、トルコの博物館で盗難にあったことを報じた。同紙は、ミッリイェト紙が一面記事として報じたニュースを引エ用し、メディアで早くからこのニュースが報じられていたにもかかわらず、一部の財宝の盗難については先週末になってその事実が確認されたことを報じた。
ワシントンタイムズ紙は、博物館のアクビュユクオール館長も容疑者のひとりであることに注目している。


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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:2582 )