P.K.K.への新たな対策 ハムシャフリー紙
2006年05月06日付 Hamshahri 紙

2006年5月6日付ハムシャフリー紙

【政治部】イランは先週、自国の、特に西部地域における治安を維持し、テロリストに対抗するために、決然とした行動を取ると表明した。これに呼応してイラク当局もP.K.K.に、イラク領内からイランに対する軍事行動を行なわないよう警告した。その一方で、トルコ軍はイラク領内数キロに渡って越境し、P.K.K.の不穏分子に対する鎮圧作戦を行なっている模様だ。

 他方、アリー・ラーリージャーニー国家安全保障最高評議会書記は、早急にトルコへ出立する予定である。

■P.K.K.への警告

 イラクのクルディスタン当局は、クルディスタン労働者党(P.K.K.)に対し、イラク領内からトルコやイランへの攻撃を行っていることに関して、警告を発した。AFP通信の報道によると、イラク・クルディスタン北部のスレイマニア州のイーマード・アフマド副首相は、次のように述べた。「彼ら(P.K.K.)は我が国の領内に存在している。我々は彼らが法律を遵守し、我々の領土をイランやトルコへの攻撃に利用しないよう求めている。」

 同氏はまた「我々は彼らに、戦争を起こすことなく、平和裏に我が国から出国していただきたいと望んでいる。もしも彼らが我が国にとどまることを望んでいるのであれば、武器ではなく政治的手段を用いるべきである」と述べ、さらに次のように付け加えた。「我々はトルコやイランと問題が生じることを望んでいない。私は両国に対するイラク領内からのいかなる攻撃をも非難する。」

■過去30日間の拘束

 週刊誌「ターキッシュ・ウィークリー」のインターネット・サイトもまた、イラン治安部隊が過去30日間に計248人のP.K.K.メンバーを軍事作戦によって捕獲したとの情報が、イラン政府からトルコ内務省へ伝えられたと報じた。

 同報道はさらに、ギュルチャル・トゥルク・ウズル在テヘラン・トルコ大使がイラン内務省と会談し、トルコ政府からイラン政府に、イラン当局による最近の対P.K.K.作戦に関して歓迎の意が表明されたことを伝えている。

■安全保障をめぐる協議

 トルコ外務省報道官がイラン・トルコ間の情報交換の有無に関する質疑に答えて述べたところでは、現在イランとは、麻薬密輸や組織的犯罪、テロリストらによるトルコ・イラン両国への破壊行為の取締りなど、両国が直面している国境地帯の安全保障に関して、有効な協力関係を維持しているという。

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( 翻訳者:牧 良太 )
( 記事ID:2384 )