連続婦女殺傷事件の容疑者、逮捕 シャルグ紙
2006年06月11日付 Sharq 紙

2006年6月11日付シャルグ紙1面

【社会部:ベフナーム・パークザード】「これらは、ある種の狂気によって計画されたものだった」。3人の治安維持軍隊員に連れ添われたアリー(24歳)は、20人以上の記者らの前に立ち、羞恥心から顔をうなだれた状態で、動揺した様子で、このように述べた。

 彼は、昨年のアーバーン月30日〔2005年11月21日〕に、テヘラン東部の自宅アパートに入ろうとしていた若い女性を、ナイフで襲い、殺害した人物だ。84年アーザル月24日〔2005年12月15日〕には、テヘラン東部で別の若い女性に、ナイフで傷を負わせた。さらに去年のアーザル月30日〔12月21日〕には、バーゲリー高速の路上において、26歳の女性を車内で殺害した。エスファンド月25日〔2006年3月16日〕には、別の女性にナイフで傷を負わせ、今年のオルディーベヘシュト月30日〔2006年5月20日〕にも、テヘラン東部で若い女性に傷を負わせた。ホルダード月16日〔2006年6月6日〕にも、別の若い女性二人を襲い、彼女らを何度もナイフで切りつけた。

 そして結局、最初の事件発生から7ヶ月が経ったホルダード月19日金曜日〔6月9日〕の正午、テヘラン首都警察に身元を割り出され、逮捕された。

 テヘラン首都警察長官は昨日、「容疑者は精神病を患っている模様である。同容疑者は、犯罪の動機を窃盗としている。しかし、被害にあった女性7人でたった3万トマーン〔約4千円〕しか盗まれていないことをみると、他に動機があったと考えられる。我々警察は、この犯罪の本当の動機を探っているところである」と述べた。モルタザー・タラーイー司令官は続けて、「容疑者は標的をまったくの偶然で決めており、被害者と面識はまったくない」と語った。タラーイー長官は、アリーは一種の精神的・社会的コンプレックスを抱いており、このような行為を働くことで、これらを振り払おうとしたのではないか、との見方を示した。

 この種の事件がイランで起こるのは、今回が初めてではない。過去数年間幾度もこのような事件が起こっている。過去犯罪の容疑者らに科せられたキサース刑〔同害報復刑〕やその他の刑罰も、今日繰り返し犯される犯罪を抑制する役割を果たしていない。このことは、極めて真剣に考慮すべき問題である。

〔後略〕

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( 翻訳者:齋藤あかね )
( 記事ID:2710 )