イラク治安問題は占領軍の撤退によってのみ解決可能である:最高指導者 ハムシャフリー紙
2006年06月21日付 Hamshahri 紙

2006年6月21日付ハムシャフリー紙

【政治部】アーヤトッラー・ハーメネイー最高指導者は昨日、イラク・イスラーム革命最高会議(SCIRI)のアブドゥル・アズィーズ・ハキーム議長との会談の中で、イラクでハキーム家が果たしてきた役割、ならびにサッダーム・バアス党体制時代において彼らが味わったさまざまな苦難について指摘し、殉教者アーヤトッラー・ハキーム〔*〕の努力に言及した上で、「ここ数年イラクの動向においてSCIRI及びアブドゥル・アズィーズ・ハキーム師が果たしてきた役割は、極めて賢明かつ思慮に富むものであり、この流れを継続することはイラク人民に多いに裨益するであろう」と語った。
〔*2003年にイラクでの爆破事件で爆死したムハンマド・バーキル・ハキーム師を指す。同師はそれまでSCIRIの議長を務めていた。同師の死後、実弟のアブドゥル・アズィーズ・ハキーム師が議長に就いた〕

 最高指導者はまた、イラクにおいて人民による政府が樹立され、さまざまな法的機関が立ち上げられたことに歓迎の意を表明した上で、「イラクにおいて現在見られる動きは、神の恩寵によるものであり、イラクの歴史にとって大きな意義を有する」と指摘した。

 イスラーム革命最高指導者は、イラクの宗教的権威らが果たしている思慮深い役割を称讃した上で、さまざまな民族・宗派間の団結の維持が重要だと指摘し、「イラクの現在の治安問題は、占領者たちが撤退し、治安権限がイラク政府とその人民に完全に委譲されることによってのみ、解決されるであろう」と述べた。

 SCIRIのハキーム議長もまた、この会談の中で、イラク人民に対するイラン人民ならびに政府の支援に感謝の意を表し、イラクの最新状況について説明した上で、「イラク人民は経済的、治安上のあらゆる困難にもかかわらず、不屈の精神により、あきらめることなく、さまざまな舞台に積極的に参加している。最近の選挙にイラク人民が広範に参加したことは、自らの政治的運命を自らの手で掴もうとする、人民の高い政治的意識と願望を表すものだ」と語った。

 同師はまた、イラクの多様な民族・宗派間の関係は良好であり、まとまりを維持しているとした上で、「多くの困難にもかかわらず、われわれはイラクにさまざまな法的機関を立ち上げ、政府を樹立するという複雑な政治過程を成功裡に成し遂げてきた。現在、政府と議会が自らの職務を真剣に始めたところである」と付け加えた。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2781 )