テヘラン州の麻薬中毒者、12万人に上る シャルグ紙
2006年06月28日付 Sharq 紙

【社会部 エラーヘ・ファラーハーニー】この3ヶ月間でテヘラン州では1450kgの麻薬が警察によって発見された。テヘラン州治安維持軍(警察)のレザー・ザーレイー司令官は昨日午前記者会見を行い、世界麻薬撲滅デーと警察の業績について説明し、「この期間に1.5トン(1450kg)以上の麻薬が発見されている。内訳はヘロインが141kg、大麻が13kg、アヘンが1165kg、モルヒネが116g、コカインが1kg、そして向精神薬の錠剤(エクスタシー)が若干となっている」と語った。

ザーレイー司令官はさらに、「残念なことにエクスタシーと形状の似ているべレンジ[米の意]錠も市場に流入していると聞いている。この錠剤を服用しこれまでに5人の生徒が命を落としている。この錠剤は、農作物に使われており猛毒である。幸いなことにテヘラン州ではベレンジ錠のケースは見つかっていない。同様に、麻薬に関しては844人の密売人と7572人の中毒者が警察により逮捕された。統計によると20歳未満が逮捕者の5%、20歳から25歳未満が15%、25歳から40歳未満が60%、40歳から50歳未満が10%、50歳以上が5%を占めている。テヘラン州全体では、12万人の中毒者がおり、この3ヶ月間の犯罪は3611件に上ることがテヘラン州警察本部長犯罪統計に記されている」と述べた。

 同司令官は、「この犯罪発生件数のうち、警察官が摘発に成功したのは3155件で、この数字は非常に注目に値するものである。さらに、テヘラン州では、3ヶ月前と比較して、住宅における窃盗が21%、店舗における窃盗が15%、バイクの窃盗が4%、スリが30%、ひったくりが15%、殺人が4%、誘拐が44%、詐欺が34%、武装した犯罪が24%それぞれ減少している。また逆に、偽造が1%、車両の窃盗が5%増加している」と語った。

 また、「過去3ヶ月の間にテヘラン州管区では、54件の殺人事件が発生しており、以前と比べ、4%減少している。最も発生件数が多かった場所はシャフリヤールで22件、その他、キャラジで13件、ロバートキャリームで7件、ヴァラーミーンで4件、パークダシュトとサーヴァジボラーグで3件、エスラームシャフルで2件である。また、8件は家族間の殺害で、12件はアフガニスタン人などの外国人による殺害である。被害者のうち33人が男性、21人が女性、5人がアフガニスタン人であった。殺害方法は、29件が刃物、3件が拳銃、残りは絞殺や暴力によるものである。そのうち36件は住宅内部で起こっており、18件は屋外や道端で起こっている。殺害の動機については、24件が喧嘩や諍い、8件が家族内の不和、6件が道徳観によるもの、2件が薬物中毒、2件が窃盗であった。また、道端に遺棄されていた身元不明の遺体12体が発見されている。身元は未だ分かっていない」と説明した。

 さらに、社会の治安向上・素行不良者一掃計画について語り、「この計画により8657人が逮捕された。うち、4896人が誓約書を書かされたうえで釈放されている。残りの3761人は司法当局に引き渡している。同様に、25人の家出少年・少女と40人の街娼が逮捕され、5件の売春宿が閉鎖された。また、110人がバッドヘジャーブ(女性の服装の乱れ)により、30人が動物虐待で、それぞれ司法当局に引き渡されている。逮捕者の年齢は、15歳から20歳が9%、20歳から25歳が58%、25歳から30歳が19%、30歳から35歳が8%、35歳以上が6%であり、その職業は、59%が自由業、5%が勤め人、14%が生徒、7%が学生、15%が無職である」と述べた。


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( 翻訳者:關岡 敦子 )
( 記事ID:2841 )