タブリーズ市選出議員、アゼルバイジャン共和国のプレスを批判 シャルグ紙
2006年06月06日付 Sharq 紙

2006年6月6日付シャルグ紙7面

【政治部】タブリーズ市選出の国会議員モハンマド=レザー・ミールタージョッディーニー氏は、アーゼリー〔アーゼリー・トルコ語を母語とする人々〕が居住している諸州で最近発生した一連の出来事〔国営の『イラン紙』がアーゼリー系の人々を「侮辱」する風刺画を掲載したことに対して行われた一連のデモ活動を指す〕に関して、アゼルバイジャン共和国での報道のあり方を批判した。同時に、その他多くの国会議員たちは、これら一連の出来事が発生した原因の調査に着手した。

 アーゼリー系居住地で発生した一連の出来事に対し、アゼルバイジャン共和国の各種メディアは、活発な報道を行っているが、イランで実際に起きた出来事とは一致しないニュースを伝えるケースも見受けられる。

〔中略〕

 また同様に、アゼルバイジャン共和国のプレスの一部は、ここ数日、イラン・イスラーム共和国当局を揶揄する風刺漫画を掲載している。国会の《原理主義派》に属するモハンマド=レザー・ミールタージョッディーニー議員は、このような侮辱行為を批判した上で、アゼルバイジャン共和国大使を召喚し、彼らのこのような行為に対するイラン政府および国民の厳重な抗議を通達するよう求めた。

 国会の文化委員会副委員長はメフル通信とのインタビューの中で、このような侮辱行為に対して遺憾の意を表明した上で、このようなことは以前にもあったとして、次のように語った。「アゼルバイジャン共和国の出版物が、様々なタイトルの下、イランや我が国当局を侮辱したのは、これが初めてのことではない」。同氏は、また次のように付言した。「アゼルバイジャン共和国の出版物におけるこの種の侮辱行為には、抑制が利かない傾向にある。当局者たちは、この問題に関して、何らかの解決策を真摯に講ずる必要がある」。

 同氏はまた、プレスによるこのような侮辱行為は、隣国関係に傷を付けるものであると述べ、次のように語った。「我々としては、隣接する諸国、とりわけアゼルバイジャン共和国との関係向上に強い関心がある。しかしその一方で、アゼルバイジャン共和国の当局者には、この種の侮辱的な記事の掲載にきちんと対処し、予防策を講ずるよう求めたい」。

〔中略〕

 他方、別のタブリーズ市選出のレザー・ラフマーニー議員からは、アフマディーネジャード大統領及び政府閣僚による地方訪問の一環として、早急に東アゼルバイジャン州を訪問するよう、要請がなされた。同氏は、ILNA(イラン労働通信)とのインタビューの中で、アゼルバイジャン地域の開発に対する政府の不誠実な対応を一部列挙し、次のように語った。「これまでさまざまな政権がアゼルバイジャン地域に対して無関心であったことが、長年にわたり同地域の人々の不満の元になってきた。人々が必要とし、求めてきた数々のプロジェクトは冷淡にあしらわれ、ついには実現されないという状況が、数年来続いている」。

 同氏は、また次のように付言した。「大統領と政府閣僚が、東アゼルバイジャン州への地方訪問を早急に行い、過去の不誠実な対応、冷淡な行為、無関心の数々を償い、親身になって、アゼルバイジャンの人々の言葉には表れない数々の不満の中に身を置くことが望まれる」。

 同様に、アルダビール市選出のヴァリー・アーゼルーシュ議員は、イラン・ニューズ紙に次のように語った。「最近アルダビールで発生した諸々の出来事の結果破壊された住居や施設の復興作業がすでに始まっており、今後本格化されるだろう」。同氏は、次のように付言した。「アルダビール市や、同州(アルダビール州)の他の諸都市の状況は安定しており、もはや特別な問題はない」。同氏はまた、「我々の努力の甲斐あって、幸運にも、この一連の事件で、アルダビールからは一人の死者も出なかった」とも述べた。

〔訳注:タブリーズは、イラン北西部の都市で、東アゼルバイジャン州の州都。アルダビールは、東アゼルバイジャン州の東隣に位置するアルダビール州の州都。両州とも、旧ソ連のアゼルバイジャン共和国と国境で接している。いずれも、トルコ語系の言語の話者が人口の大半を占めている。〕

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( 翻訳者:中西悠喜 )
( 記事ID:2665 )