イランでイラク周辺諸国外相会議開催  ハムシャフリー紙
2006年07月09日付 Hamshahri 紙

2006年7月9日付け ハムシャフリー紙

【政治部】昨日、イラク周辺諸国外相会議が、外務省の研究センターでイラン大統領の演説と共に始まった。

 会議の議長を務めるイランのマヌーチェフル・モッタキー外相は、マフムード・アフマディーネジャード大統領と、イラクのホーシュヤール・ズィーバーリー外相の傍らで、開会式をスタートさせ、出席者への謝辞を述べた上で、アフマディーネジャード大統領に演説を求めた。

 ハムシャフリー記者の報告によると、アフマディーネジャード大統領は、全てのイラク周辺国外相、アラブ連盟事務総長、イスラム諸国会議機構事務局長及び数名のイラン内閣のメンバーが出席している第九回外相会議において、演説を始めた。彼は出席者に向かい、「我々は、イスラム世界の一部である、偉大なるイラクの国家変革の経過を把握し、イラクの安定と治安、平穏を維持する方策を検討するために、集結したのだ。」と語った。

 大統領は、二つの重要な項目をイスラム世界における今日の課題として挙げ、イラク問題を中心として、全てのイラク周辺国に対し、「我々は安定と治安を確立するため、イラク政府を援助せねばならない。イラクの人民政府が、治安と安定の確立に成功するほど、イラクに外国人が駐留する理由や正当性は弱くなる」と語った。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、治安悪化、憎悪、対立を生み出し、同国における外国軍の駐留を長期化させる以外に目的の無い、イラクのテロリスト、及びテログループの侵入を阻止することが必要であると強調した。彼は、イラク周辺諸国に、特にイラクの安定と治安に注意を払い、安定し恒常的な治安を維持できる政府は、外国軍が駐留する口実など残さないことを理解してほしいと語った。

 彼は続けて、イスラム世界におけるもう一つの重要な項目を挙げ、「率直に言って、イスラム世界の根本的な問題は、シオニスト政権(イスラエル)の存在である。我々の敵は、自らの団結を図り、イスラム世界に不和をもたらす要因とするため、周到な準備をして、シオニスト政権をイスラム世界の中心に配置した」と語り、「(敵は、)ある時には、イランへの攻撃をしかけ、また別の時には、アフガニスタンやイラクへ攻撃をしかけた。そしてシリアに圧力をかけたかと思うと、レバノンを危機に陥れるということを、皆目の当たりにしているであろう。今後も国民の命を脅かすテロリストグループを投入し、治安を悪化させ、この地域の自国軍の駐留を正当化しようとするのだ」と述べた。

[中略]

 第九回イラク周辺諸国外相会議は、イラン大統領の演説と、イスタンブールで行われた第八回会議の議長であったトルコのアブドゥッラー・ギュル外相の謝辞の後、ホーシュヤール・ズィーバーリーイラク外相の演説が続いた。同外相は、真摯にイラクの治安の今後を見守り、イラク政府を支援してほしいと全ての周辺国に希望した。

 テヘランで昨日から始まった、イラク周辺諸国外相会議は、今日で終了する。外務省の代表は「この会議の終わりには、声明が出される」と伝えた。

 アフマディーネジャード大統領は、別途アラブ連盟のアムル・ムーサ事務総長と、ホーシュヤール・ズィーバーリーイラク外相と会見を行った。




Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:齋藤 あかね )
( 記事ID:2953 )