首相、レバノン爆撃でイスラエルを非難。アメリカにも慎重対応求める(Radikal紙)
2006年07月15日付 Radikal 紙

トルコ政府は、イスラエルのレバノンへの侵攻後の初日に公式に非難表明をしなかった一方、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は昨日厳しい態度を示した。

エルドアン首相は、子供たちまでもが死んだイスラエルの海岸襲撃により緊迫状態が始まったことが軽視されていることを明らかにし、「子供たちが情け容赦なく殺された。その後イスラエル兵士が拉致された」と述べた。バランスを欠いた軍事力の行使を「パレスチナの軍事力はないといいながら攻撃し、破壊している。レバノンにも軍事力はないのに」と批判した首相は、「これが戦争でないというなら何なのか」という質問に対して以下のメッセージを出した:

我々は警告した:イスラエルに「事が大きくなっている。もうこれ以上バランスを欠いた軍事力を行使してはいけない。我々は拉致された兵士をあなた方に引渡せると信じている。マフムード・アッバース(パレスチナ議長)もイスマイル・ハニヤ(首相)も同じことを(トルコがそうすることを)望んでいる」と伝えた。しかしイスラエルはこれらを聞き入れなかった。パレスチナの全てのインフラ設備は爆撃されてほとんど全滅した。

人間的ではない:レバノンでも深刻なバランスを欠いた軍事力が行使されている。これはヒズブッラーの行動によるものだ。だからといってレバノンが、そこで暮らしているムスリムが、キリスト教徒によって罰せられていいということにはならない。はっきりと申し上げよう、これは人間的ではない。

イスラエルとアメリカが態度を変えるように:イスラエルは態度を変えるべきだ。イスラエルも相手側も停戦を約束するべきだ。和平のために我々に何ができるのかは後で話し合われる。国連といくつかのヨーロッパ諸国は停戦を望んでいる。この件に関して、我々はアメリカにもっと慎重になるように呼びかけている。国連安保理で14ヶ国がイスラエルに反対する態度を取った。アメリカが拒否権を行使したために採択されなかった。これはよく検討されるべきだ。中東が血の湖に戻ってはいけない。事態は良い方向へ進んでいないし、これでは将来も望みはない。

イスラエルは孤立化している:この事態を戦争と言わないのなら我々自身を騙すことになる。これが戦争でないというなら何だというのか?バランスを欠いた軍事力が行使されている。パレスチナの軍事力はないといって攻撃し、破壊している。レバノンも軍事力はない。時折発射されたミサイルを理由に40~50機の飛行機であらゆるところを爆撃し、空港や海を、あらゆるところを包囲して世界との関係を壊している。イスラエル政府は自身を孤立させている。

ギュル外相:ただちに停戦するように
アブドゥッラー・ギュル外相も「最初になされるべきなのは停戦、次に冷静に問題の出口を探すことだ」と述べ、停戦を遅らせれば共存は不可能になるだろうと危険視していることを明らかにした。外務省も、『トルコの周辺地域国家における重要性を前面に打ち出すこと』を決定した。




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( 翻訳者:日南田 桃子 )
( 記事ID:2995 )