エマーム通りの地盤沈下 ハムシャフリー紙
2006年07月19日付 Hamshahri 紙

【ハムシャフリー紙第一面】
昨日、エマーム・ホメイニー地下鉄駅付近の地盤が沈下し、メインの水道管が破損したため、この駅が封鎖され、エマーム・ホメイニー通り入り口からこの一帯が通行止めになった。

昨日朝9時、エマーム・ホメイニー駅付近の広さ100平方メートル、深さ約6メートルにわたる範囲が沈下した。この沈下は直径18インチに及ぶ市の幹線的水道管の破損を伴っていたため、駅構内が浸水した。地盤沈下及び駅構内へ水が押し寄せ浸水した衝撃で、駅は一時閉鎖された。

地盤沈下の原因
この事故の後、事故原因にかんし様々な意見が述べられた。有力なのは道路造成工事中に水道管が破裂したことが地盤沈下につながったというものだ。一方、別のグループは、道路の沈下は水道管が壊れる前から起こっていたとの見方をしている。

結局、事故発生から3時間弱で、テヘラン12地区市役所の技術開発次官が、エマーム・ホメイニー通り入り口の地盤沈下の原因を発表した。それによれば、エマーム・ホメイニー広場の北側角から地下鉄駅につながる歩行者用連絡通路を作るため現場作業員が作業していたところ、坑道の地盤がもろかったため、エマーム・ホメイニー通り入り口が沈下した。

この報告によれば、テヘラン市営列車会社は現場の包囲、コンクリート作業、連絡通路掘削時の土砂流出防止及び土砂の補強などの面で対策を取っていたが、にもかかわらず、坑道の土砂がもろく、水道管のメインパイプ下の土砂が流れて18インチの水道管が外れ、水道管から溢れた水が坑道下の土砂を連絡通路内まで押し流し、これがもとでエマーム・ホメイニー通り入り口が沈下したという。

地下鉄の再開
地盤沈下した範囲が広く、エマーム・ホメイニー地下鉄駅構内も浸水したため、さらなる情報が入るまでこの駅への電車の停車と乗客の乗り降りは取りやめになった。水道管の破損で流れ込んできた水の勢いは、駅構内にある店舗の一部のガラスを割ったほどであった。

事故をうけてテヘラン市営列車会社は、水道管が復旧して駅の安全が戻るまでは、1号線及び2号線の列車をエマーム・ホメイニー駅に停車させて乗客の乗り降りをさせることはしないと発表した。

この休止は昨日15時まで続き、その時間になってようやく水が止まり、駅も平穏さを取り戻し、地下鉄業務は平常に戻った。テヘラン市営バス会社は、この事故で立ち往生していた地下鉄の乗客を輸送するため、直ちにエマーム・ホメイニー駅にバスを数台派遣した。

交通規制
大テヘラン交通指導局広報部長も、追って情報が入るなり復旧作業が終わるなりするまで、エマーム・ホメイニー広場西方向の交通を規制すると報じた。同部長は、エマーム広場からハイヤーム三叉路までの範囲が閉鎖されるので、西を通りたい人々はスール・エスラーフィール通り経由で一旦南へ抜けてからハイヤーム通りに入り、そこから北上してまたエマーム・ホメイニー通りに入る必要があると説明した。

人命被害は出ず
エマーム・ホメイニー通り入り口の地盤沈下による人命への被害はなかった。この事故で市民3人が深さ6メートルの陥没にはまったが、消防職員の努力により救助された。テヘラン消防局長は、緊急対策本部を設けて一帯の地盤沈下の主原因を徹底究明することになったと発表したうえで、この地域の水道管を一旦堰き止め、地下鉄内の吸水作業のためポンプ車を数台派遣したと述べた。


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( 翻訳者:吉村 かすみ )
( 記事ID:3032 )