アーセフィー:イスラーム共和国は前から分かっていた
2006年07月26日付 Hamshahri 紙

2006年7月26日付ハムシャフリー紙

【政治部】ハミード・レザー・アーセフィー外務報道官は昨日、イスラーム評議会(国会)の会議に出席する傍ら、報道陣と短い会見を行い、中東地域におけるアメリカの戦略について、「地域に混乱をもたらすことで、新しい中東を作ることがアメリカの目的である」との見解を発表した。

 本紙ハムシャフリーの国会担当記者の報告によると、外務報道官は、「このような事態が発生するということは、イスラーム共和国にとって、前から分かっていたことである。イランにとって中東情勢の分析は、明瞭である」と述べた。

 また、「アメリカは当初より、停戦に反対してきた。この不平等な戦争に対して、シオニスト体制にフリーハンドを与えるためだ」とアースフィー氏は付け加えた。

 外務報道官は人民参加によるヒズブッラーの抵抗力について、次のように説明した。「シオニスト体制がかつて、より少ない力にも関わらず6日間でアラブ国家全てを打ち負かしたことは、記憶に新しい。しかしシオニスト体制は今日、より強大な力をもってしても、ヒズブッラーによって、敗北を喫しているのだ。それはヒズブッラーの仕事がいかに偉大なものであるかを指し示している。今日シオニスト体制は、いかに抗おうと、ヒズブッラーの前では無力なのである」と述べた。

 レバノンのヒズブッラーによる人民的抵抗が、国内各政党だけでなく、国際的な外交の場でも、専らの話題となっている。

 イギリスは、自らの最新の立場を表明する中で、イランとシリアに対してヒズブッラーへの支援と、レバノン情勢への干渉をやめるよう求めた。AFP通信の報道によると、イギリスのマーガレット・ベケット外相のこの要求は、同外相がイギリス下院に出席し、同議会の議員らに答弁する中で表明されたものである。

 西側のニュース・ソースは、中東で発生している衝突がイランの核交渉や国連安全保障理事会の声明をめぐる駆け引きに影響なしとは言えないとの見方を示している。AP通信やNYタイムズは様々の報道の中で、中東での戦闘は、核問題に否定的な影響を与える、と伝えている。

 国家安全最高評議会書記も別の形で、イランはイスラエルが蛮行を働くことなど前から分かっていたとの外務報道官の発言を繰り返した。昨日教育長会議に出席したラリージャーニー書記は、「我々は、イスラエルがレバノンへの攻撃を目論んでいる、との有力な情報を得ていた。しかし彼らは、ヒズブッラーの抵抗については考えていなかったようだ」と述べた。

 駐テヘラン・レバノン大使もまた、レバノンとヒズブッラーによる抵抗の見通しについて語っている。同大使はファールス通信に対し、イスラエルは3日以内にレバノン侵攻のかたがつくと考えていた、と話した。アダナーン・マンスール大使は、戦闘が発生してから14日目の昨日、レバノンでは1000戸の住宅が全壊し、2000戸もの住宅が半壊、350人が亡くなったと伝えた。

 他方、《闘う宗教指導者会議》は会合を開き、レバノン人民の抵抗への支持について話し合った。《闘う聖職者集団》の会合による総括を受けて、セイエド・モハンマド・ハータミー師は世界の民間の指導者や著名人らに手紙を送った。ISNAの報道によると、同書簡では、レバノンやパレスチナ国民の人権擁護が、主要点として強調されたとのことである。

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( 翻訳者:藤川淳 )
( 記事ID:3133 )