イスラエル軍レバノン攻撃で、子ども37人含む多数の民間人が死亡(Milliyet紙)
2006年07月31日付 Milliyet 紙

レバノン南部カナへのイスラエル軍の空爆により、ビルの避難所に隠れていた37人の子供を含む60人の民間人が死亡した。

昨夜、イスラエル軍によるレバノン南部カナへの空爆により、37人の子どもを含む60人の民間人が死亡した。今回の空爆は、イスラエルがレバノンのヒズブッラーに対して19日前から始めた攻撃の中で最大の死傷者を出すものとなった。
この攻撃で亡くなった人々のほとんどは、一発の爆撃で壊滅した3階建てのビルの避難所に避難し、空爆から逃れようとしていた人々であった。カナの攻撃対象へ空爆の間に50発以上のミサイルを打ち込んだイスラエル機は、多くの家を破壊した。救援活動が続く中、イスラエルの戦闘機は地域への爆撃を続けた。

■イスラエル「事前に警告していた」

攻撃の後に会見したイスラエルのエフード・オルメルト首相は、「カナの住民には全員村を退去するよう警告していた。カナとその周辺部は、イスラエルのキリヤト・シモナやアフラへのミサイル発射に使われていた」と述べた。イスラエル軍スポークスマンのヤコブ・ドラル大尉も、責任はこの村をイスラエルへのロケット攻撃の基地として使っていたヒズブッラーにあるとして、「我々は、村は戦場であり、民間人にこの地域から退去するよう数日前から警告をしてきた」と話した。イスラエルのアミル・ペレツ国防相は、カナ攻撃に関する実情調査の命令を下した。
カナで、攻撃から逃れた生き残った住民は、イスラエルが周辺の道路を爆撃したため村を去ることを躊躇したと語った。

■復讐の誓い

カナ攻撃の後、ヒズブッラーは声明で復讐を誓い、「この恐ろしい大虐殺は、報復なしに済まされないだろう」と述べた。また、パレスチナの政権を握るハマスのムシール・アル・マシリ国会議員は、「アラブ人とムスリムに布告されたこの戦争では、シオニズム運動を根底から攻撃することも含め、あらゆることが起き得る」と語った。

■シーア派信徒が国連支部を襲撃

イスラエルによるカナ爆撃の後、怒りに震えるレバノンのシーア派信徒は、国連のベイルート支部「国連の家」を襲撃した。何百人ものデモ隊員が建物に石を投げ、正門のガラス戸を壊した。カナへの攻撃により、開戦後19日間のレバノン人の死者は750人、負傷者は2000人に達した。

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( 翻訳者:堀ノ内夏子 )
( 記事ID:3150 )