Doğan HIZLANコラム:わが街イスタンブルをどのくらい知っていますか(Hurriyet紙)
2006年07月07日付 Hurriyet 紙

偏見だろうか?私が思うに、人は自分が住んでいる街のことを一番知らない。そのうち見に行くだろう、いつか行くだろうと言って学ぶことをおざなりにする。それどころか自分の街について書かれた本を読む必要性さえ感じていない。

イスタンブル広域市役所と共同でトルコ建築家協会が編纂した『イスタンブル建築ガイド』は、イスタンブルの重要建築を知るための詳細なガイドブックだ。今のところは英語版が出版されている。Dr.アフィフェ・バトゥル教授が編集を担当した。

全4巻のほか、イスタンブルの地図も入っている。英語がわかる人はこのガイドブックをもって街を散策できるし、外国の友人にも自信をもってプレゼントすることができる。

全4巻のタイトルは以下の通り。
第1巻 歴史半島(イスタンブル旧市街)
第2巻 ガラタ
第3巻 ボスフォラス海峡とアジア側
第4巻 近・現代


■本書の特徴は何か?内容は?

第一巻『歴史半島』を手に取れば、これから訪れるエリアのすべての建築の写真とその建築についての説明を読むことができる。文中にふられた番号は、地図上の位置を示している。このようにしてすでに歩いたエリアも、これから歩くエリアも地図上でみることができるのだ。

それでは、ある建築がどの時代に属するかは、どうやったら分かるのか?

各章の冒頭ページの色でわかる。これは地図にも反映されている。ローマ、ビザンツ、オスマン朝初期、オスマン朝後期、近・現代の建築、その他の建築、墓地、緑地帯。

全てのこういった情報のなかに、その建築の歴史や地理的な詳細が盛り込まれている。

本ガイドブックの冒頭には、カーディル・トプバシュ、エユプ・ムフジュ、アフィフェ・バトゥルの前書きが掲載されている。

そしてつぎのような執筆者が自らの視点を披露し解説ページをより読みがいのあるものにしている。
テュライ・クルンチャスラン、ヌーラン・ゼレン・ギュレルソイ、ドアン・クバン、ゼイネプ・アフンバイ、ユルドゥズ・サルマン、ギュルスン・タンイェリ、イェガン・カフヤ、ウール・タンイェリ、ニルュフェル・バトゥライオール・ヨネイ、エブル・オマイ・ポラット、ヌル・アクン。

私は、自分が暮らす街の小道や建物を一つ一つ見て回ることに格別な楽しみがあると思っている。自分が暮らす街がどれほど豊かな文化的遺産を保有している場所であるかは、このような歩くという行為で理解することができると思うからだ。

私はこの本をイスタンブルに住む人々に特にお薦めしたい。週末を有意義に過ごせることだろう。


Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:倉本 さをり )
( 記事ID:2920 )