インドとパキスタン、イランガスの提示価格をめぐって譲歩 ハムシャフリー紙
2006年08月09日付 Hamshahri 紙

【経済部:モハンマドアリー・トウヒード】インドの消息筋が報じた最新の報告によれば、インドとパキスタン両国は古くからの果て無き政治的不和を押して、戦略的に協力し、平和のパイプラインを設置することで向こう20年のエネルギー需要を満たそうと努めている。

本紙ハムシャフリーの報告によれば、この努力は、最近デリーで行われたガス価格の決定方法をめぐる3カ国会議で妥協をみたことで実を結んだ。

パキスタンとインド両国はますます加速する経済成長を受け、かなりの量の輸入エネルギーに頼ることになるが、デリーで行われた平和のパイプライン第3次交渉で、ハーディーネジャード・ホセイニヤーン石油省国際次官率いるイラン代表団とともに、この契約を成立させる一歩を踏み出す努力を払った。

この交渉で両国は、自分たちの考えていた価格を変更してイランの立場に歩み寄ることを承諾し、イランガスの価格ベースについては《対日本・イランガス輸出契約》に倣うことで合意した。この合意によって、3国の信任を得た国際コンサルタント会社数社が一つのグループを作り、輸出ガスの価格メカニズムを提示する任を引きうけた。

価格合意をめぐるこの第3次会議が失敗に終わったと報じた消息筋もあったが、このパイプラインや、トルクメニスタンとアフガニスタンのパイプラインのような別の代替案でも実現したいとするインドとパキスタンの努力は続いている。というのも両国は東アジアの高人口国であり、工業・製造業で消費する石油とガスを際限なく渇望しているからだ。ゆえに、価格決定で譲歩したとはいえ、両国は希望を強めた。

たとえ、このパイプラインが実現せぬようアメリカから両国に圧力がかかってくるとしても、工業消費用ガスへの需要を考えれば、この平和のパイプラインより適切で経済的な代替案はないように見える。他の代替案をもってしてもこの計画の実行が妨げられることは間違いなくないだろう。というのも最近のエネルギー部門の動向は、エネルギーを安全に確保するにはどの国も各地の多数の資源と連結していく必要があることを示唆しているからだ。


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( 翻訳者:吉村 かすみ )
( 記事ID:3230 )