アスベスト船「オトパン」受け入れにグリーンピースなど抗議(Milliyet紙)
2006年08月16日付 Milliyet 紙

 数日中に解体のためにアリアーに来航予定のタンカー「オトパン」には合計60トンのアスベストが積載されていると言われている。ヨーロッパ船舶解体プラットフォームは、「危険についてトルコは警告を受けていない」と述べた。

 オランダに何年間も停泊した後、解体のためアリアーを目指してオランダを出発した船「オトパン」に対して、グリンピースのメンバーと危険船舶解体防止活動メンバーは抗議行動に出た。
 県庁前に集まった活動メンバーの代理人として記者会見に臨んだ弁護士のアリフ・アリ・ジャングは、船がトルコの領海に入る前にオランダに送還するべきだと述べた。

■情報は正確ではない
 ジャング弁護士、は数日中にトルコの領海に入るとみられている「オトパン」が、環境森林省によってトルコへの来航許可を与えられたが、許可を出すまでの過程で与えられた情報は不正確だったと主張し、次のように続けた。
「事前の報告では、船には1トンしかアスベストがないと報告されていた。ヨーロッパ船舶解体プラットフォームがオランダで行った調査の結果、アスベストの量が不正確であることが明らかになった。アムステルダム港でのヴァン・エジキ社の報告によると、「オトパン」の船内にあるアスベストの本当の量は、最低でも10トン、合計60トンである。船の一部の場所に極端に多く積載されているが、これが船のどの箇所かは明らかにされていない。必要な防護服を身に着けずに船に入るのは危険だとのことである。」
 ヨーロッパ船舶解体プラットフォーム・ブリュッセル支部のスポークスマン、デルク・バイヴァンクも、船のアスベスト積載量が多いためにどの国にも送ることが出来なかったことを明かし、「我々はオランダ政府に、危険についてトルコに警告することを求めていた。しかしオランダ政府は、このような警告を発しなかった」と述べた。
 グループは会見に続き、県庁と環境省に対し、船がトルコの領海に入る前に、オランダ政府に返還されることを求める嘆願書を書いて送った。


参考:2006-07-28 がんを誘発するアスベスト、トルコへ(Hurriyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2006729_3119.html/News2006729_3119.html

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:3282 )