外国メディアは、アンタリヤ爆弾テロをどう伝えたか(Radikal紙)
2006年08月31日付 Radikal 紙

「観光地域でのテロ攻撃は、トルコの対外関係に悪影響を及ぼす可能性がある」:トルコの2大観光地であるアンタリヤとマルマリスで起こった爆弾攻撃が、外国メディアの関心を引き続けている。各新聞は、トルコの観光業に打撃を与えるために行われた攻撃が、特にトルコとアメリカの関係により大きな悪影響を及ぼす可能性があると書いた。

今回のテロ攻撃に関して外国メディアが提示した見解は次の通り。

・英タイムズ紙:トルコでの最近のテロの攻撃は以前のものより一層深刻である。なぜなら生じうる危険がより大きいからだ。攻撃を実行したTAK(クルディスタン自由の鷹)は、トルコの観光業に打撃を与えようとしたと言っている。テロがより攻撃的な性質へと変容を遂げることにより、トルコのアメリカ、イスラエル、NATO、そしてヨーロッパの同盟国との関係が悪影響を受ける可能性がある。

・英テレグラフ紙:爆発によりトルコ政府は窮地に追い込まれた。唯一の解決策は北イラクの占領だが、これも容易ではない。サダム政権の時代、トルコ人は認められていようといまいと自由に国境を越えてイラクに侵攻することができていた。しかしアメリカはこの問題について違った考えを持っている。テロリストを包囲するために強大な軍事力を投入することは、トルコのEU加盟を危うくする可能性さえある。

・米クリスチャン・サイエンス・モニター紙:イランがPKK(クルド労働者党)との戦いでトルコと協力関係を築いた背景には、トルコ政府とアメリカ政府の関係を希薄化させる狙いがある。最近イランとトルコは、(共同で)北イラクのPKKキャンプを標的とした軍事作戦を実行した。アメリカ側は、PKKとの戦いにイランが加わることにより、状況はますます複雑になると考えている。専門家は、イランのトルコとの協力関係が、自国の安全保障上の懸念というよりもむしろアメリカ政府とトルコ政府の関係の希薄化を狙ったものであると見ている。

・英ファイナンシャル・タイムズ紙:少数民族であるクルド人の経済的条件の改善を目的とした政策は、現在後段に追いやられている。多くの人々によれば、このことがテロに拍車をかけているという。しかし、クルド人の生活条件改善の鍵となるであろう(トルコ)経済は、現在その成長の鍵となっている部門の1つである観光業を狙ったPKKの脅威にさらされている。

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( 翻訳者:佐藤淳也 )
( 記事ID:3388 )