イラクのタラバーニー大統領:PKKに停戦するよう説得した(Milliyet紙)
2006年09月26日付 Milliyet 紙

イラクのジャラール・タラバーニー大統領は、停戦するようPKKを説得したことを明らかにし、同組織が近日中に公式に停戦宣言をするだろうと述べた。
国連会議のためニューヨークにいるタラバーニー大統領は、ニューズウィーク誌に答えたインタビューで、取材記者の「トルコ軍がイラク国境まで迫りましたが。」という問いかけに対し、次のとおり述べた。
「そのとおりだ。しかしイラク領内には入っていない。我々はPKKに対して戦闘を停止するよう説得した。PKKは数日以内に公式に停戦宣言をするだろう。この進展は、イラクがトルコとの関係において新たな一歩を踏み出す助けとなるだろう。トルコ国内のクルド人にもまた冷静になることと、この闘争を民主的な方法で続けていくようはたらきかけている。」


■アメリカは北イラクに駐屯すべき

タラバーニー大統領は、ニューズウィーク誌記者ラリー・ウェイマウス氏の質問、「クルド人自治区にアメリカ軍基地があることを支持しますか?」に対しては次のように答えた。「はい、支持します。諸外国の内政干渉を防ぐためにアメリカ軍を長期にわたり必要と感じると思います。1万人の兵隊と2箇所の空軍基地で十分だ。これは、イラク国民と中東平和に貢献するだろう。」
イラク大統領は、ワシントンポスト紙に出した声明でも、「アメリカ軍を長期にわたって必要とするだろう。さらには外国の介入を防ぐために、二つのアメリカ軍基地が必要であると考えている。」と述べた。同大統領はまたアメリカ軍基地がイラク北部の自治区に建設されるだろうと述べ、イラク国内のスンナ派もアメリカ軍が長期間イラクにとどまることに賛成していると述べた。


■「トルコ側に情報提供された」

タラバーニー大統領の広報官、キャムラン・カラダウ氏は、テロ組織が北イラクの指導者らと会談を行った後に、停戦に関する情報が公開されたと述べた。
カラダーウ広報官は、昨日(25日)、NTVテレビで質問に答えた際、次のように述べた。「(タラバーニー大統領は)その組織と会談し、そして停戦を宣言することが可能であると述べたのです。おそらくトルコ側にもこのことについて情報を提供したと思います。」
カラダーウは、「タラバーニー大統領はPKKの誰と会談したのか?」という質問に対しては、「名前は分かりません。」と答えた。


■退役将軍バシェル氏:テロ組織の停戦は受け入れない

トルコのテロ対策特別代表のエディップ・バシェル退役将軍は、イラクのジャラール・タラバーニー大統領による「PKKに停戦を説得した」という発言に対して、次のような評価を下した。「我々はPKKの停戦を認めないですよ。PKKはテロ組織ですから。」バシェル氏は、新聞記者からの「タラバーニー大統領がPKKに停戦するよう説得したと言いました。これについてのご見解は?」という質問に対して、次のように答えた。
「我々は古くからタラバーニ氏もバルザーニ氏もよく知っている。長年にわたり同様の声明を出しているが、その声明の信頼性については疑問が残る。今回も状況は変わっていない。そしてもうひとつ、PKKに停戦するよう説得したと言っているが、何の停戦なのか?我々はPKKを独立した軍隊と認めていないし、我々を相手にしている軍事力とも考えていないのだから、停戦を承認しようもない。PKKはテロリスト集団である。我々が受け入れることができる条件はただ一つ、PKKが無条件で武装解除しテロ攻撃を中止するということだけだ。これ以外は何も認められない。」


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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:3587 )