警鐘:ビーソトゥーンが「危機にさらされている世界遺産リスト」に ハムシャフリー紙
2006年09月03日付 Hamshahri 紙

【都市部】ビーソトゥーンがその史跡の世界遺産指定区域内で経済活動が行われているため、「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録される。

専門家らは、指定区域内での建設活動が停止されないかぎり、この史跡がユネスコの「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録されると確信している。現在、《ラード法律研究所》が文化遺産・観光庁を訴えた訴状の中で、ビーソトゥーンの世界遺産指定区域内での開発・経済活動を全面的にストップするようケルマーンシャー州司法局に要求した。

人権活動家のスポークスマンで《ラード法律研究所》所員、モハンマドアリー・ダードハーフ氏はこう述べたうえで、「ビーソトゥーンはイランで一番新しく世界遺産リストに登録され、ユネスコの支援を受けている史跡だが、今この史跡とターゲボスターンの周辺で様々な建設活動が行われており、これが続くならば、ユネスコがビーソトゥーンを「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録する。ゆえに地方検察に提出した訴状の中で我々はビーソトゥーンの指定区域内で行われている建設活動を全面的にストップするよう要求した。それでも文化遺産・観光庁が悠長に構えている気なら、我々はこの庁の長官を訴えるしかない」と付け加えた。

同氏によれば、1354年〔西暦1975-76年〕にイラン政府が世界遺産の文化、政治、社会、経済分野での国際基準の主旨を受け入れたことから、これらの建設活動は国民的損失をもたらす他に、世界的にも国際協定違反及び人権違反と見なされ、停止されねばならないという。

ビーソトゥーンの世界遺産登録後にこの古代遺跡にふりかかった二つの課題とは《ケルマーンシャー・ポリマー石油化学》社の活動と90ヘクタールに及ぶ《ハルスィーン工業都市》の建設が続いていることである。

ハルスィーン知事は談話の中で、《ハルスィーン工業都市》がベゼンアーバード村の近くに建設されることを否定した。しかし、《ビーソトゥーン都市会社》の財務専門ディレクター、キユーマルス・ラーゼギー氏は、《文化遺産通信》との談話の中で、《ハルスィーン工業都市》建設用地のうち30ヘクタールが買収済みで、残りの用地の買収活動も継続中であることを強調した。


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( 翻訳者:吉村 かすみ )
( 記事ID:3427 )