トルコの蒸留酒ラクの値上げ阻止に、ギリシャのウゾ方式
2007年02月06日付 Radikal 紙

財務省はタバコ一箱あたり、最低固定特別消費税を0.20新トルコリラ(約17円)引き上げるための草案を準備する一方、EUに合わせた形でのラクの特別消費税引き上げは阻止するよう動き始めた。タバコ特別消費税値上げ草案では、最低固定税は2006年の物価上昇率に合わせて新しく定められることが決定された。これにより1箱あたり最低固定特別消費税が1.20新トルコリラから1.40新トルコリラに引き上げられる予定である。草案によればタバコあたり58パーセントを占める特別消費税(の割合)については、変更はなかった。

■タバコにヨーロッパ同様の値段を
財務省関係者は、昨年タバコの最低固定税により14億新トルコリラ(約12億円)の収入が得られ、固定税が0.20新トルコリラ上げられた場合、タバコ産業界にかかるコストはたった1億4000万新トルコリラ(1億2000万円)になると語った。同時に、EUへの適合プロセスを視野に入れた会合では、EU側は、トルコがタバコにおける特別消費税をEUに近づける努力をするよう要請した。この枠組で考えるなら、トルコで最も売れたタバコであるTekel2001を基本としながら、新たな課税方式を準備する必要があるとされた。ある財務省関係者は、EUでは1000本のタバコ、別の表現でいうなら50箱のタバコから64ユーロの特別消費税が取られていることを明らかにし、次のような見解を述べた。
「しかしながらわが国ではTekel2001、50箱の特別消費税負担はおよそ28から30ユーロである。EUへの適合プロセスにおいて、この税負担は少なくとも2倍に引き上げられざるを得ないということである。草案は、現行のシステムを廃止せず、ただ固定特別消費税において今日に合った調整をすることをねらったものとなっている。なぜなら現行システムにTekelも他のタバコ会社も満足しているからである。しかし我々の考えでは、固定税の合計は少なくとも物価上昇率に合わせて引き上げられなければいけない。当然この件における最終決定は政府が下すだろう」

■ウゾは「国民酒」として登録
この間財務省は、ラクをEUの特別消費税の高い関税から守るために、打開策を模索し始めた。ギリシャの「ウゾ」は高いアルコール度数にも関わらず、EUシステムの適用外という形で課税されていることが明らかとなった。調査によると、ギリシャは、ラクと非常によく似たウゾに対し、EUよりも低税率の特別消費税を求めたが拒否されたことがわかった。ギリシャはこれに対して世界貿易機関に申請し、ウゾを国民酒として登録させ、その後これに関してEUの高等裁判所である欧州裁判所へ申し立てをおこなった。裁判所が承認した後、EUがウゾに対し低税率での特別消費税を認めるということが決定された。財務省は、ラクも同様の方法をとり、世界貿易機関に「トルコの国民酒」として登録するよう貿易庁(DTM)へ通達した。

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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:10105 )