アフマディーネジャード大統領、サウジ国王とリヤドで会談
2007年03月04日付 Iran 紙


【政治部】サウジアラビアの指導者らと会談するために、一日間の日程で同国を訪問したアフマディーネジャード大統領は、昨日夕方同国の首都リヤドの空港で、マリク・アブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王、及びその他の同国政府高官らの歓迎を受けた。

 イラン大統領はその後マリク・アブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王個人の宮殿で、同国王との会談に臨んだ。

 サウード家の王子や閣僚・政府高官ら多数も参加したこの会談の中で、大統領はイランとサウジアラビアはイスラーム世界の大国として、中東イスラーム世界において共通の責務・使命を多く担っているとした上で、「両国が可能な限り関係強化を図り、話し合いを行うことの重要性は、友人かつ隣人としての両国の関係に留まるものではない」と語った。

 複数の通信社の報道によると、大統領は現在イスラーム世界が経験している危機的状況において、イラン・イスラーム共和国とサウジアラビアが協調していくことは、イスラーム共同体の自律性・誇りを強化することにつながると述べた上で、「幸運なことに、両国の責任者らは善良なる意思と必要とされる決断力を有しており、両国の関係拡大を阻むような問題は今日まったく見当たらない」と断言した。

 同大統領はさらに、「イスラーム共同体は、これら両国に希望のまなざしを向けている。イスラーム世界を構成する諸国は、多くの解決を要する問題の解消に関し、イランとサウジアラビアに期待を抱いている」と強調した。

 〔中略〕

 ▼ マリク・アブドゥッラー:サウジアラビアはイラン人にとって第二の故郷

 サウジ国王はこの会談の中で、今日イスラーム世界には多くの敵が存在しており、イランとサウジアラビア両国を分断し、敵対させようと画策していると指摘した上で、「サウジアラビアはイラン人にとって第二の故郷である。われわれは知恵と理性をもって、敵と立ち向かい、彼らの分断主義的な策謀の実現を阻む義務がある」と語った。

 マリク・アブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王はイマーム・ホメイニーが残した業績を称え、サウジアラビアはイラン・イスラーム共和国の友人であり同胞であるとした上で、両国の関係はますます拡大しつつあると指摘して、次のように述べた。「イランとサウジアラビア両国民は、同じ信念を共有したムスリム国民であり、両国の関係は一部の者たちが望むよりも、ずっと友好的なものだ」。

 マリク・アブドゥッラー国王はまた、アフマディーネジャード大統領が国王の招待を受け入れてリヤドを訪問したことに感謝の意を表明しつつ、滞在期間が短いことを惜しんだ上で、「イスラーム世界に影響力を有する地域の大国として、イランとサウジアラビア両国が話し合いうべき極めて重要な問題が複数存在している」と指摘した。

 大統領は昨晩、サウジアラビア国王の晩餐会に出席し、同国王と個人的な会談をした後、二国間関係ならびに地域問題について重要な話し合いを行った。

 一部情報筋によると、レバノン問題、イラク問題、及びイラン核問題が、アフマディーネジャード大統領とマリク・アブドゥッラー国王の会談の中心的な議題であったとされる。イランとサウジアラビアという二つのイスラーム国家の首脳が会談することには、危険な状況の中で増加の一途を辿る中東地域の諸問題の解決へ向けて、建設的で前向きな効果が期待できると、一部の政治観測筋は指摘している。

 〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:10326 )