最高裁、「名誉殺人」の被告への無罪判決を支持
2007年03月14日付 Iran 紙
被告の男性、妻を暴行した男の殺害方法を再現(写真上)
被告の男性、妻を暴行した男の殺害方法を再現(写真上)

【事件部】国の最高裁は、家庭に〈侵略〉した男を殺害した男性に対して、〔先の下級裁判所による〕無罪判決を支持する判断を示し、男性は晴れて自由の身となった。この男性は、妻の口からある男に暴行を受け、その様子をビデオに録られたとの告白を聞き、暴行魔の男の殺害を計画した〔罪に問われていた〕。

 本紙記者の取材によると、昨年シャフリーヴァル月8日(火曜日)〔2005年8月30日〕の夜更け24時、声を震わせた男性から警察に、自宅で男性を殺害したとの通報があった。男性は警察官の派遣を依頼、数分後ナールマク第127警察署の警察官らが、男性が述べたネザームアーバード地区サアディー通りの住所に駆けつけた。

 ホセイニー予審判事が現場に到着したのに合わせ、警察官らが自宅に入ると、血まみれとなった男性(30歳)の遺体を発見、捜査を開始した。捜査員らによる捜査の結果、この家の夫婦が自らの〈名誉〉を守るため、男の殺害に及んだことが判明した。

 若い女性は取り調べの中で、捜査員らに次のように語った。
私はある親戚の一人を通じて、この男と知り合いました。この男は自分を、治安関係の上層部にいる人物であると名乗っておりました。彼は銃をチラつかせながら、どんな問題でも解決してやると、私に言ってました。

そこで親戚の一人が、私の夫が携帯電話の売人と問題を抱えていることを、この男に言うと、彼は10万トマーン〔約1万3千円〕くれれば、夫の問題を解決してやると、私にいってきました。

結局、私はこの男に騙されていました。ある晩、夫が自宅に不在だったとき、私はこの男との間に信頼関係が生まれたと思い、彼を自宅に入れました。ところが彼は私を脅迫し、私を暴行したのです。もちろん、抗議しました。しかし、彼は〔暴行のシーンを撮った〕ビデオを私に見せ、言われた通りにしなければ、このビデオをばらまくと、私を脅迫したのです。
 
 この女性はさらに続けて、次のように語った。
私は自分の名誉に対する恐怖から、沈黙を続けました。その後何度か、この男の悪魔のような要求に従ってしまいました。しかしある日、私は夫と旅行に出かけた際、事実を彼に告白しました。

夫はこの事実を知るや、ナイフを購入し、男に連絡を取って家におびき寄せるよう、私に言いました。〔男が家に来た際〕夫は風呂場に潜んでいました。

 女性はさらに次のように続けた。
シャフリーヴァル月8日火曜日の20時、男は私たちの家にのこのことやってきました。私が怯えた様子であるのをみて、男は不信感を抱き、銃をとりだし、私に「お前のダンナ、家にいるのか?」と詰め寄ってきました。

男は部屋中を探し回り、ついに風呂場の扉を開けました。男は私の夫を見つけるや、ライター銃〔おもちゃの銃のことか?〕を彼に突きつけました。私と夫は彼に襲いかかり、ナイフで何度も切りつけ、彼を殺害しました。

 この若い夫婦の自供を受け、ホセイニー予審判事は起訴状を作成、本件の審理をテヘラン州刑事裁判所第71法廷に委ねた。裁判の結果、5名の裁判官は夫を無罪とし、妻に死刑を言い渡した。

 本紙取材によると、最高裁判所第31法廷の裁判官らは、妻への一審死刑判決を棄却、本件の審理を別法廷に委ねた。また同法廷は、夫に対する一審の無罪判決を支持した。その結果、男性は晴れて自由の身となった。

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本記事は「昨年発生した2件の『名誉殺人』」の続報です。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:10399 )