イラク戦争5年目へ: サダム・フセインの像を壊したイラク人「後悔している」
2007年03月20日付 Zaman紙

2003年3月20日にアメリカ軍が開始したイラク戦争は5年目に突入した。朝のアザーンと共にミサイルの雨が降ったバグダッドではフセイン政権が崩壊したが、政権崩壊からしばらく経ったにも関わらず国民の苦悩は続いている。アメリカ軍がバグダッドに侵攻した日、都市中心部で先頭に立ってサダム・フセインの銅像を壊したイラク人のカズム・エル・チュブリは今、後悔しているという。

イギリスのガーディアン紙に語ったチュブリは、「アメリカ人たちは、サダムの独裁よりもっとひどい。今では一日一日ひどくなるばかりだ。もし今日のような日が来ると分かっていたなら、決してこんな事はしなかったのに。」と、アメリカによる占領を喜んでいないことを強調した。「バース党政権との決別」のシンボルと言われた事件において、ハンマーを持ちブロンズ像を破壊したエル・チュブリは、「今ならアメリカよりサダムの方を選びます。」と語った。国内で誰が仲間で誰が敵なのか分からないと説明するイラク人の彼は、国内の状況は日に日に危険な状態になっていると述べている。

フセイン政権期に重量挙げの選手の他に自動車修理の仕事をしていたチュブリは、イラク元大統領の息子ウダイ氏のオートバイを修理したことがあった。しかし修理費を貰えなかったことに対して不平を述べた為、エブ・グレイブ刑務所に投獄された。自分の他にもたくさんの人が同じような理由で刑務所に送られていたと話すチュブリは、「当時は私たち全員がサダムを嫌っていました。広場にあったあの像を倒すことは、私たちにとっては夢でした。」と話した。チュブリは、今ではもうこのようには考えていないと言い、後悔の気持を以下のように表現した。「サダムは、スターリンのようでした。しかしアメリカによる占領はもっとひどい。今ならアメリカよりサダムの方が良かったと思えます。すでに知っている悪魔は、未知の悪魔より良いのです。もう誰が仲間で誰が敵なのか分かりません。国内の状況は日に日に危険な状態になって来ています。人々は貧しいのに、物価は毎日上がっています。」
フィルドス広場にあるサダムのブロンズ像は、アメリカ軍がバグダッドに侵攻した2003年4月9日に、あるイラク人グループによってロープで引き倒された。

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(翻訳者:新井仁美)
(記事ID:10442)