マルマライ海底トンネル工事、トンネル本体部となる最初のチューブ海底へ
2007年03月25日付 Hurriyet 紙


ボスフォラス海峡の海底でアジア大陸とヨーロッパ大陸をつなぐマルマライ・トンネル工事で24日、トンネル・チューブ(沈埋函)計11本の最初の1本目がウスュダル沖で水深32メートルに沈められた。

ビナリ・ユルドゥルム運輸大臣がボタンを押して、長さ135メートル、重さ1万8千トンものチューブを沈める作業が始まった。傾きに瞬時に対応できるよう、チューブの4箇所それぞれにビデオカメラのついた映像送信機がとりつけられた。ユルドゥルム大臣がボタンを押すと、内蔵されたポンプによって水が流れ込み、チューブはゆっくりと海底に沈みはじめた。チューブの沈設作業は8時間かかり、12人のダイバーが担当した。

トンネルチューブをつなぐ作業は、遠隔操作ロボットにより行われる。トンネル内の水は、全てのトンネルチューブが所定の場所に設置・接合された後に取り除かれる。トンネルチューブは1本あたり3500万ドル(約41億円)もする。このチューブの沈設作業は、2008年に完了する予定だ。

ユルドゥム大臣は、この海底トンネルの工事はボル・トンネルのように延期することはないと述べた。また、ハイダルパシャとサライブルヌ間に建設される二本目の海底トンネルプロジェクトの入札に関連する作業が開始されていることを明らかにし、次のように続けた。
「6月12日からプロポーザルの受付を始めます。このプロジェクト(2本目の海底トンネルプロジェクト)は、一般公共予算ではなく、「建設・経営・返還方式(*1)」で実施される予定です。」


*1建設・経営・返還方式
政府が大型公共事業の予算不足を解消するために編み出されたモデル。トルコでは1980年代以降、実施されてきた。公共の建設・土木事業を一般企業の資金と技術力で実施する見返りに、一定期間(例:50年間)、その一般企業が経営し利益を得る権利を得る。契約期間終了後、物件は国に返還される。

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( 翻訳者:松岡聡美 )
( 記事ID:10476 )