国会議長、政府報道官の発言を批判:ガソリン配給制開始時期をめぐり
2007年04月19日付 E'temad-e Melli 紙

 昨朝、国会議長は国会本会議前の冒頭演説で、ガソリン配給問題に関して国会が決定した法律の履行について、政府が躊躇する内容を表明したことに対して、警告を発した。

 ハッダード=アーデル国会議長は最高指導者のことばに言及しつつ、「国会はレールを敷く役割を担っている。政府という列車はその上を動くことが義務である。つまり、政府は法律を実行しなければならない」と述べた。

 同議長は政府報道官の発言に触れ、「国会がガソリン価格を100トマーン〔約12円〕とすることを決めたことに対して、政府が同意を表明したことには、うれしく思っており、感謝する。ところが〔残念なことに〕政府報道官は、ガソリン配給制をホルダード月1日〔5月22日〕から実施することに対して躊躇する旨表明している」とした上で、続けて次のように述べた。「もし政府報道官の発言が政府の見解と同一であるならば、政府に対して、ホルダード月1日からガソリン配給制を実施する義務がある、ということをきちんと警告することが必要であると考える」。

 国会議長は大統領に対して、「昨年の轍を踏まぬよう、注意すべきだ。ガソリン配給制は決して新しい話ではない。今年になって初めて出された話などではないのだ。そもそも、85年のファルヴァルディーン月1日〔2006年3月21日〕から配給制に向けて準備を始めることになっていたはずだ」と指摘した。

 ハッダード=アーデル国会議長はさらに、「国会は1385年のメフル月1日〔2006年9月23日〕から、この措置〔ガソリン配給制〕が実施されるよう定めた。しかし、政府は問題が山積している、不可能だ、などと言い訳をし、結局ガソリン配給制の実施は延期され、85年末〔2007年3月20日〕まで実施に移されてこなかった」とも指摘した。

 国会議長はまた、「国会は86年度〔2007年3月下旬から2008年3月中旬〕予算で、ファルヴァルディーン月1日〔2007年3月21日=イランの新年の正月〕の旅行シーズンに近すぎないようにとの配慮から、ホルダード月1日〔5月22日〕を〔ガソリン配給制開始時期に〕指定した」と言及した上で、さらに次のように続けた。「国会はファルヴァルディーン月15日〔4月4日〕の実施も見合わせた。それも、政府職員が〔3月21日からの約2週間に及ぶノウルーズ休暇が明けたばかりで〕仕事に就いておらず、準備ができないということを考慮してのことだ。しかし、これ以上の延期は認められない。もしホルダード月に実施されなければ、翌ティール月〔6月22日~〕には夏休みの旅行シーズンが始まってしまい、〔ガソリンの〕需要が上昇し、新たな問題が起きてしまうからだ」。

 ハッダード=アーデル国会議長はまた、「政府は法案に対する自らの見解を述べる権利があり、国会も政府の見解を尊重して、政府と協調しながら法案を可決しようと努力している。しかし、法案が可決されて法律となり、さらに護憲評議会の承認も得られ、政府に実施が通達されている以上、公の場やメディアに対して、法律の実施について云々することは、国民の困惑を引き起こすだけである」と語った。

 国会議長は最後に、「政府が躊躇しグタグタ言うような事態を、国会がこれ以上目の当たりにすることのないことを望む」と述べて、演説を締めくくった。

 〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:10686 )