CHP野党:憲法裁判所の判断によっては危機的状況に -367名の出席をめぐる議論
2007年05月01日付 Milliyet 紙

共和人民党党首デニズ・バイカルは「憲法裁判所が367名の国会議員の出席なしに大統領を選出しうるとの決定を下したなら、トルコは危険な衝突といった状況に引きずり込まれる」と述べた。バイカルは、大統領選挙の過程のなかで生まれたこの問題は、早期総選挙の決定によって解決されうることを主張した。共和人民党の党本部での記者会見を行ったバイカルの発言と質問に対する返答にこめられたメッセージは、おおよそ以下のようである。

■社会に向けて発言する。
・大統領をこの議会が選択し得ないことは残念ながら証明された。憲法裁判所が367名の国会議員の出席なしでも大統領を選出しうるという方向で決定を下すなら、このことはトルコを危険な衝突に導くことになる。(この警告をなぜ行う必要があるのか、何にむけてこうした発言をするのか?との質問に対し)社会にむけてである。
・憲法裁判所は、政治的議論の影響を受けてはいけない立場にある、法の原則に基づき決定を下すであろう。憲法裁判所は尊敬され信頼される立場にあるのだ、ですからそうした憲法裁判所が採択する決定には、われわれは敬意を示す。おそら決定がもたらすであろう政治的結果に関しては、我々が評価を下します。憲法を正しい形で適用することになるでしょう、憲法を正しい形で機能させることが必要だ。

■夏は暑いのでだめである。
・憲法裁判所が「367名の国会議員の出席なしに大統領を選出してはならない」との決定を下すことは、トルコを明らかに平穏に導くであろう。内在する緊張をはらむ危機をなくしうる。トルコの危機を抑制しうるのだ。このようにして大統領選挙プロセスにひとまず区切りを付けることになる。すぐにすべきことは、早期総選挙を行うことだ。
・健全な選挙は社会的状況を考慮して、日程を決めるべきだ。夏は、最もあつく、学校が休みであり、季節労働者が移動する時期であるため、(選挙が)行われるべきでない。

■「声明は驚きであった」
・この(軍参謀総長の)声明は個人的に聞いたのでもなければ間接に私に知らされたのでもない。情報局の電話で知ったが、非常に驚きまた残念に思った。しつこく質問した、「(軍が)批判している部分を言え」と私は(電話の相手に)言った、テレビを見てわかった。驚きだった。
・声明に関し、大統領ともそれ以外の懸念される政府高官との接触も一切なかった。
・トルコではいかなる政治的グループであれ集団であれ、クーデタをし、政権を手にすることを計画し準備しているとは私は考えない。誰もが自分たちの反応を示すべきだと感じている。

■「危機を望んでいない」
・ 危機を望んでいない、危機を防ぐように努めている。もし君が「いいえ、私が大統領になります」というなら、君は緊張状態を生み出すことになる。ええ、生み出したでしょ?現政権は今367票のプールでもがいている。大統領という地位は誰かの父のものではない。
・このようになった点を政府が厳しく追及しないことは懸念を深める。政治において脅し的な態度を取ることは必要である。これはある程度容認することによって対応しうる。しかし政府の態度からは、この問題をあまりよく理解していないように見受けられるのだ。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:10776 )