手にキスをしたイラン大統領に「シャリーアに反する」と非難の声
2007年05月03日付 Cumhuriyet 紙

かつての恩師である年配の女性の手にキスをする際に写真を撮られたイランのアフマディネジャード大統領は、自国の「過激派」からシャリーアに反する行為だとして非難されている。

教師の日(5月1日)であることから1日に開かれた式典で、かつての恩師であることが分かった年配の女性の手にキスをしたイランのマフムード・アフマディネジャード大統領のこの行為が不適切だとみなされた。

アフマディネジャードが式典で背をかがめて恩師の手にキスをするとき、そしてやはり恩師から抱き寄せられたときに撮られた写真が、イランでその1日持ち切りの話題となった。

超保守派のヒズブッラー紙は記事の中で、イスラム教徒であるイラン国民は1979年(のイスラーム革命)以来「シャリーアに反するこのような行為を目にしたことはなかった」と論じた。記事では「神聖な価値を蹂躙し、重大な結果を生みかねないこの種の行為は許されないものだ」と報じられた。ヒズブッラー紙とレバノンの(民兵組織)ヒズブッラーとは何の関係もない。

写真では、イスラーム風スカーフをかぶり、長い黒のコートを着た恩師が手に厚手の手袋をはめているのが見える。そもそも互いに抱き合ったときにいかなる肌の接触もなかったにもかかわらず、アフマディネジャードは自国の厳格な主張の持ち主の批判の標的となった。シャリーアが適用されているイランでは、男性が親族でない女性と物理的に接触することは禁止されている。

西側世界では超保守派のリーダーと見られているアフマディネジャードは、以前にも女性がサッカーの試合に参加するよう提案したという理由で批判の的となっていた。アフマディネジャードの補佐官の1人もトルコのある式典でベリーダンスを見物したという理由により批判にさらされていた。

アフマディネジャードと彼の恩師の写真について報じたイランの別の報道機関はこの件について何も論評しなかった一方、政府系のイラン紙は事件を「恩師の手に口づけ」というタイトルで大見出しにした。同紙はイランのリーダーのこの行動を、低賃金と不十分な労働環境を理由に一時期政府に対し抗議を行っていたイランの教員たちに向けられた「喜ばしい行為」であると表現した。

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:10798 )